米利上げサイクルに疑心暗鬼!ドル高エンジンは停止か
■米利上げサイクルに疑心暗鬼!ドル高エンジンは停止か
ドルはネガティブ要因が多く、ダウンサイドを警戒せざるを得ない状況ですが、ドル円が依然として112円-114円のレンジであることは間違いなく、なかなか攻略できません。戦略としては戻り売りでレンジ下限に向けて売りポジションを回転させていく方針です。
イベントは6日に発表される米貿易収支に注目をしています。もし対日貿易赤字が拡大していた場合はトランプ大統領から日米貿易不均衡是正への言及の可能性や日米通商協議への警戒感が高まります。
また、7日に発表される米雇用統計にはいつも以上に注目が集まりそうです。パウエルFRB議長をはじめ多くのFOMCメンバーがハト派スタンスにシフトしていることから、マーケットは今後の米利上げサイクルに対してかなり疑心暗鬼に陥っています。米雇用統計のコンセンサスは失業率が3.7%、非農業部門雇用者数が前月比20.0万人増加平均時給は前月比0.3%を見込んでいます。指標結果がポジティブであれば段階的な米利上げ継続が正当化される一方、ネガティブであれば米利上げサイクルの停止が連想されます。もちろん結果はわかりませんが、いまのマーケットのモメンタムであれば悪い数字に対しては敏感に反応するのではないかと思います。