ソーバル Research Memo(4):2019年2月期業績は受託開発業務の受注拡大により増収増益に

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最新投稿日時:2018/10/05 16:33 - 「ソーバル Research Memo(4):2019年2月期業績は受託開発業務の受注拡大により増収増益に」(フィスコ)

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ソーバル Research Memo(4):2019年2月期業績は受託開発業務の受注拡大により増収増益に

配信元:フィスコ
投稿:2018/10/05 16:33
■今後の見通し

1. 2019年2月期の業績見通し
ソーバル<2186>の2019年2月期の連結業績は、売上高が前期比1.5%増の8,350百万円、営業利益が同6.7%増の625百万円、経常利益が同7.5%増の632百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増の427百万円とそれぞれ期初計画を据え置き、増収増益が続く見通しだ。

売上高については、受託開発業務の拡大に伴い、キヤノングループ向けの減少は続くものの、ソニーグループ向けや自動運転分野を中心としたその他既存顧客向け、並びに新規顧客の開拓による売上増でカバーする格好となる。また、第2四半期までの売上高の進捗率は48.5%だが、下期は新卒社員の戦力化並びに、新卒社員の研修講師を行っていたエンジニアの現場復帰により生産能力が拡大することも増収に寄与する。

利益面では、PL/PMの育成による受託開発業務の受注拡大並びに、プロジェクト管理体制の強化による生産性向上と、販管費の削減効果が増益要因となる。なお、IoT分野については前期より損失額が縮小するものの、引き続き販促ツールの制作やプロモーション活動による認知度向上・案件開発に取り組んでいく方針となっている。また、同分野はAI技術との親和性が高いことから、AI関連企業との連携も模索している。まずは、小規模案件で実績を積み重ね、同事業を育成していく考えで、収益に貢献するのは2020年2月期以降となる見通しだ。


自動運転分野を中心とした新規分野の開拓と高採算の受託開発案件の受注獲得に注力
2. 主な重点施策
(1) 自動車関連分野の取引を強化
同社は多角的かつ安定的な収益構造を構築するため、主要顧客との関係強化による安定的な受注獲得を進めていくと同時に、新規分野として自動車関連分野に最も注力している。自動運転分野では2017年2月期に日立グループ向けとの取引を開始したのを皮切りにトヨタ自動車やDeNAなど顧客先を拡大しており、2019年2月期の売上高は前期比約2倍増の3.5憶円程度が見込まれる。同社が従来、デジタルカメラの開発等で蓄積してきた画像認識・処理技術のノウハウが自動運転領域でも生かされており、顧客先からの高評価につながっているようだ。現在は技術提供案件が中心だが、開発ノウハウの蓄積により受託開発案件の受注獲得と新規顧客開拓に注力し、更なる収益拡大を目指して行く方針となっている。なお、DeNA向けに関しては自動運転を活用したソリューションサービスの開発における上流工程の品質評価を協業して行っている。

(2) 大手SIerとの協業及びグループ子会社との連携強化を進める
同社は受託開発業務の拡大やPL/PM人材の育成を目的に、大手SIerとの協業にも継続して取り組んでいる。具体的には、大手ベンダーの営業力と同社の保有する技術開発力による提案・調整力を融合し、受託開発案件の発掘と獲得に注力すると同時に、開発プロセスの改善や各種開発・管理ツールの活用により更なる採算性向上に取り組んでいく。協業案件の全体に占める比率はまだ小さいものの、協業先の1社である伊藤忠テクノソリューションズ<4739>とは、公共関連の統合管理システムの開発以降、コワーク体制を構築できている。今後、人的リソースの拡充が進めば協業案件の受注獲得にも注力していく方針となっている。

また、グループ子会社(コアード、アンドールシステムサポート)との連携も強化しており、現在、8名を子会社に出向させている。とりわけ、物流システム大手のトーヨーカネツソリューションズや椿本チエインを主要顧客とするアンドールシステムサポートでは搬送ロボット等の開発需要が旺盛で、今後の売上拡大が期待される。

(3) 外部委託を積極活用し、安定した収益構造を構築
同社は社員数に依存しない収益構造の構築を目的に、国内外の外部委託先(パートナー企業)との長期的な関係構築に取り組んでいる。一定水準のスキルを持った外部委託先を増やし、それぞれの得意分野・開発レベルに応じて連携を強化していくことになる。外部委託を活用することで、社内の人的リソースをより高付加価値な案件に集中していくことが可能となる。また、受託開発案件の比率が上昇すれば受注増減による稼働率の変動が事業リスク要因となるが、外部委託先を活用することで社員の稼働率を平準化することが可能となり、事業リスクの軽減が図れることになる。このため今後、受託開発案件が拡大していけば、外部委託費率も上昇していくことが予想される。

現在、外部委託比率は4%程度と低く、パートナー企業も国内で10社弱、1社当たり数名程度のエンジニアを受け入れているにとどまっている。国内では慢性的なエンジニア不足で委託先を開拓するのは困難なため、今後は東南アジア等のオフショア企業を活用することを視野に入れており、そのための準備も既に整っているようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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配信元: フィスコ

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