「コジテク(小次郎講師の使えるテクニカル分析講座)実践編」第60回、そして第2部第15回!
□皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
■助手のムサシです。よろしくお願いします。
□今日はボリンジャーバンドの9回目。ボリンジャーバンドの「%bチャート」について解説する。
■よろしくお願いします。その前に・・・まずは講師のセミナー報告!今回は東京・名古屋でボリンジャーバンドの徹底解説をされるんですね?このコラムフアンにはうれしいですね。
□今回も3時間の徹底セミナー。ボリンジャーバンドに興味のある方は是非。詳細は業者の方にお問い合わせを。
◆小次郎講師の投資学校
5月23日(土)東京
主催:岡地株式会社
「ボリンジャーバンド徹底研究」
5月30日(土)名古屋
主催:岡地株式会社
「ボリンジャーバンド徹底研究」
https://www.okachi.jp/seminar/detail20150530n.php
1、価格の相対的高さとは?
□ボリンジャーバンドは3つの要素から出来ていると話の続き。その3要素とは「トレンドの方向性」「価格変動の変化」「相対的価格の高さ」。トレンドの方向性をミッドバンドで見て、価格変動の大きさをバンド幅で見て、相対的価格の高さを現在の価格がバンドの中でどの位置にいるかで判断するというのがボリンジャーバンドの基本構成。で、今回は3番目の相対的高さの研究。
■「相対的高さ」って表現がわかりにくいですね。もう少しわかりやすい言葉に直してもらえませんか?
□ボリンジャーバンドの場合は過去20日間の値動きを見ている。その20日間の中で現在の値段がどれくらい高いかどれくらい安いかを表したものだ。
■たとえば、一番高いとか、真ん中付近だとか、相当低い方だとかいうことですか?
□まあそういうことだ。そういった過去何日間の中で現在の価格がどれくらい高いか安いかを示したチャートが他にもあったよな?
■確か・・・ストキャスティクス。
□正解。そのストキャスティクスと比較してみよう。
2、パーセントbチャートとは?
□%bチャートの公式を復習しよう。
【%bチャート】
%b=(現在値-バンド下限)÷(バンド上限-バンド下限)
□これはバンドの中で現在の価格が下から何%にあるかということを示している。下図はボリンジャーバンドの下に%bチャートを出したもの。
□ちなみにストキャスティクスの公式はこちら。
【ストキャスティクス(%K)】
%K=(現在値-N日間の最安値)÷(N日間の最高値-N日間の最安値)
■似てますね。
□チャートにしても似ている。
■確かに似てます。
□もっと言うとラリーウィリアムズの%Rというチャートは
【ラリーウィリアムズ%R】
%R=(N日間の最高値-現在値)÷(N日間の最高値-N日間の最安値)
□現在値がN日間の値動きの中で上から何%かを示したもの。
■わお、ストキャスティクスとそっくりだ。真逆と言ったほうがいいのかな。
□チャートで見るともっとよくわかる。
■一緒だ!
□だろ?こういう全く一緒のチャートが別のテクニカル指標として取り扱われていることに驚きを感じるね。
■著作権侵害にならないんですか?
□そういう話はおいといて、たくさんの指標がこの相対的高さに注目しているということはやはりそこが重要ということ。
■でしょうね。
3、ストキャスティクスの欠点
□今日はボリンジャーバンド%bチャートの話。これを見ればボリンジャーバンドがストキャスの進化形だということがよくわかる。ボリンジャー氏はストキャスの大フアンだからね。でもストキャスには欠点があった。その欠点を克服するためにボリンジャーバンドが生み出されたのだよ。
■その欠点とは?
□ストキャストとかRSIとか%で数値を出す指標全体にある欠点なんだが、たとえば20日間のストキャス%Kが80%だったとする。
■はい。
□同じ80%でも20日間がすごい価格変動が大きかったときの80%と、20日間ほとんど値動きがなくて、その中であえて調べてみたら80%でしたというケースとでは全然意味合いが違う。
■確かに。20日間動きが無い場合はその中で現在の値段が70%だろうが80%だろうが、大差ないですね。
□大きな値動きの中で出てきた数値か、もみあい相場の中で出てきた数値かが識別出来ないのがストキャスの欠点。ボリンジャーバンドはその欠点を克服した。
■あっ。
□気がついたかね。
■ボリンジャーバンドはそもそも20日間の値動きがどれくらい大きいか小さいかを偏差値で表した指標でした。
□だね。このように意味がわかると、その指標のポイントが浮き彫りになる。価格変動の大きさと、その中で現在の価格がどれくらい高いか安いか、それを見極めるのがボリンジャーバンドのポイント。もう一度%bチャートとストキャスを見比べてみよう。今度はもっといろいろなことがわかるぞ。
■%bとストキャスティクスの違いはストキャスは100を超えたり、0を割り込んだりすることはないですが%bだとしばしばありますね。
□100を超えたり0を下回ったりするのはどんなときだ?
■100(上記図では1.0)を超えるということが価格がプラス2シグマを超えているということを示し、0を割り込んだということが価格がマインス2シグマを割り込んでいるということですね。
□そうだ。
■でも講師、%bチャートが搭載されている業者のチャートシステムは少ないです。
□だね。ボリンジャーバンドは本来、バンドワイズチャート・%bチャートを一緒に見るとパーフェクトなのだが、なかなか、それらが用意されているチャートシステムがない。
■しかし、手書きするのは大変です。
□ということで、ボリンジャーバンドを見ているだけで、%bチャートのエッセンスがわかるという手法をお教えしよう。
■お願いします!
4、%bチャートをボリンジャーバンドで見抜く
□前に偏差値の話をしたね。偏差値は標準偏差から求める。標準偏差を使ったボリンジャーバンドはまさに価格の相対的高さを標準偏差で表したもの。偏差値の計算の仕方を覚えているかい?
■いえ、全く。(><);
□平均点が偏差値50、平均点から標準偏差1個分上が偏差値60、標準偏差2個分上が偏差値70、逆に標準偏差1個分下が偏差値40、2個分下が偏差値30、ということは。
■あ、覚えています。前回確かやりましたね。ボリンジャーバンドのミッドバンドが偏差値50、+1シグマが偏差値60、+2シグマが偏差値70、-1シグマが偏差値40、マイナス2シグマが偏差値30を示す、でしたね?
□そのとおり。それを%bに置きかえてみたのが、上記図。重要なので、表にまとめてみよう。
【%bとボリンジャーバンドの各線】
+2シグマ・・・・100%
+1シグマ・・・・75%
ミッドバンド・・・・50%
-1シグマ・・・・25%
-2シグマ・・・・0%
■なるほど。ということは価格がボリンジャーバンドのどの線の位置にあるかで%bの値は想像出来るですね。ところでこの%bチャートがどんな役に立つんですか?
□ボリンジャーバンドが教えてくれる最高のエッジ。「バンドウォーク」を発見出来る。
■バンドウォーク!?
□バンドウォークに関してはまた、次回。ということで本日はここまで。
今日のまとめ
・【%bチャート】
%b=(現在値-バンド下限)÷(バンド上限-バンド下限)
・【ストキャスティクス(%K)】
%K=(現在値-N日間の最安値)÷(N日間の最高値-N日間の最安値)
・【ラリーウィリアムズ%R】
%R=(N日間の最高値-現在値)÷(N日間の最高値-N日間の最安値)
・ストキャスには欠点があった。その欠点を克服するためにボリンジャーバンドが生み出された
・大きな値動きの中で出てきた数値か、もみあい相場の中で出てきた数値かが識別出来ないのがストキャスの欠点。ボリンジャーバンドはその欠点を克服した。
□第2部第15回講義終了。
■「起立、礼!」
□本日の講義をマスターしたなら、単位を2単位差し上げよう。
本日の単位数2 累計単位数30
中級テクニシャンまで後70単位!
「小次郎講師の先物流儀」
http://f-blog.jp/kojiro/
「小次郎講師流タートルズ投資塾」
http://www.masters-tv.net/
【DVD】
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【動画】小次郎講師のテクニカル分析講座
http://commodityonlinetv.com/basic-the-commodity/
【チャート】公式一目均衡表チャート
http://ichimoku-chart.com/
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