重要イベント経過後の米ドル/円は、レンジ主体の展開となりそう
日足チャートと週足チャートが示唆するコアレンジは?
注目の「3.15」イベントを受けた米ドル/円は、下落フロー主体の動きとなりました。17日時点での米ドル/円の日足チャートから勘案する足もとのトレンド予想は、横ばい基調(レンジ相場)主体の展開となりそうです。
右の、米ドル/円・日足・ボリンジャーバンド(21日)+パラボリック+DMIをご覧ください。
上記チャートより、
1) 21MA(21日移動平均線)が横向きであること
2) 各ボリンジャーバンドが21MAに対してパラレルとなっていること
3) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方に位置していること
4) DMI(方向性指数)において、+DIと-DIが接近し、またADXが右肩下がりとなりつつあること
以上のことから、総じてレンジ相場の様相を呈していることが分かります。
足もとでの予想コアレンジ(=核となる予想レンジ)は、21日ボリンジャーバンド・±2σラインをメドとする112.00-115.20円。しばらくは、当該レンジをベースとするレンジワークが継続しそうです。
週足チャート
米ドル/円の俯瞰図を確認することを目的に、タイムフレームとともにテクニカルシグナルを少し変更してみましょう。右の米ドル/円・週足・一目均衡表+フィボナッチ+DMIをご覧ください。
週足・一目均衡表では、
1) ローソク足が先行スパン(いわゆる“雲”)の上方にあること
2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること
3) 転換線が基準線の上方にあること
以上のことから、【三役好転】、つまり上昇トレンドサインが示現していることが分かります。
一方で、相場の方向性を教えてくれるDMI(方向性指数)では、-DIと+DIが接近し、またADXが右肩下がりとなっていることから、トレンドが弱まるシグナル、つまりレンジ相場を示唆しています。
現在の米ドル/円は、2015年6月時高値(125.86円、A)と2016年6月時安値(98.76円、B)を結んだフィボナッチ・50.0%ラインと同・61.8%ラインの間のゾーンである112.30-115.50円を中心に推移しており、多少のオーバーシュートはあるものの、週足レベルでは9週連続で当該ゾーン内を“往って来い”する相場展開となっています。
週足・一目均衡表では、先行スパン(いわゆる“雲”)の上辺(=先行2スパン≒111.20円)付近がサポート帯として機能していることもあり、仮にフィボナッチ・50.0%ライン(≒112.30円)を割り込む動きとなった場合は、先行2スパンまでの下押しを想定した打診買いを仕掛けてみるのも一案です。
現在の米ドル/円は、奇しくも日足チャートと週足チャートが示す重要テクニカルサインにおいて、概ね重複するレンジ(日足:112.00-115.20円、週足:112.30-115.50円)を主体とするレンジ相場の様相を呈しています。当面は、当該レンジをベースとするレンジワーク主体の動きとなりそうです。
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