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最新投稿日時:2017/01/04 20:29 - 「急騰の反動で利益確定売り、中期上昇軌道に力強さ」(冨田康夫)

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急騰の反動で利益確定売り、中期上昇軌道に力強さ

著者:冨田康夫
投稿:2017/01/04 20:29

明日の東京株式市場見通し

 5日の東京株式市場は、きょう日経平均株価が前年末比で500円近い急騰を演じたことへの反動もあり、利益確定の売りで反落地合いとなりそうだ。4日は、4年ぶりの大発会での上昇となった。しかも、この日の高値引けで、12月20日以来約2週間ぶりに昨年来高値を更新した。

 市場関係者からは「日本市場が休場中に発表された海外経済指標は、押しなべて好調なものが多かったのに加え、外国為替市場で円相場が1ドル=118円台と円安・ドル高が進行したことが好感された。物色面では、銀行、自動車、半導体関連の主力銘柄など、海外投資家からとみられる買いが牽引役となっている」との見方が出ていた。

 結果的には、12月下旬の日経平均株価にして400円弱(終値ベース)の押し目が、大幅反発へのエネルギー蓄積となった。今後も適度な小幅調整を挟みながら、中期的に力強い上昇相場が期待できそうだ。

 4日の東京株式市場は朝方から買い優勢の展開。その後も物色意欲は衰えず、日経平均株価は大幅高の水準でジリ高歩調の展開となり、結局この日の高値で引けた。終値は前年末比479円79銭高の1万9594円16銭と4日ぶりの急反騰。東証1部の売買代金は2兆6851億円と膨らんだ。

4日の動意株

 図研エルミック<4770>=ストップ高。
3日付の日本経済新聞が「ルネサスエレクトロニクスは運転手のいない完全自動運転のクルマを試作した」と報じたことが思惑買いを誘っているもよう。図研エルミックは14年8月に、ルネサスエレクトロニクス<6723>と自動車用Ethernet AVB通信を実現するためのソフトウエアを共同開発したと発表。16年6月にはEthernet AVB評価キットをリリースしている。

 ディー・エル・イー<3686>=ストップ高。
昨年11月9日に戻り高値767円をつけてからは下値を探る展開が続いていたが、13週移動平均線を足場に急浮上に転じた。市場では「目先、会社側からリリースは出ているものの直接的に株価を刺激するような内容は見当たらない。ただ、中国映画会社と連携してアニメ・ファンド運営などに乗り出していることで、これが最近の『君の名は。』の大ヒットなどで再注目されているようだ」(国内ネット証券大手)と指摘している。中小型で値動きの軽い銘柄を物色する動きが短期売買の個人投資家の間に根強く、格好のターゲットとなった。

 エー・ピーカンパニー<3175>=急伸。
3日付の日本経済新聞は、居酒屋「塚田農場」などを手掛ける同社は「自前の農場で育てた野菜を食材に使う和食店を海外で展開する」とし「2月に1号店を米ハワイ州に開く」と伝えた。ハワイでの事業が軌道に乗れば、「米本土での展開を検討。5年以内をめどに中国への進出も目指す」としている。

 太平洋セメント<5233>=急動意で昨年来高値を更新。
セメントで国内シェア40%近くを占める最大手企業だが、国内は安倍政権の総額28兆円規模の経済政策による内需活性化が追い風材料。「来期から19年にかけては2020年開催の東京五輪特需が売り上げに乗ってくる」(国内中堅証券)と指摘され、投機資金の買いを助長している。また、売り上げの4分の1を海外で稼ぐなど輸出比率も高い。海外ではベトナムやフィリピンなど東南アジア向けが伸長しているほか、巨額のインフラ投資に踏み込むトランプ次期政権の政策恩恵が期待されている。

 ルネサスエレクトロニクス<6723>=急伸し昨年来高値を更新。
3日付の日本経済新聞で「運転手のいない完全自動運転のクルマを試作した」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。記事によると、米国で5日に開幕する家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」に出展し、信号や障害物を配置した1周300メートルほどのデモコースで完全自動運転による走行を披露するという。また、主要な半導体を自社製品でまかなったとしており、ワンストップで自動運転に関する半導体を提案できることを強みに、受注獲得を狙う方針のようだ。

 フューチャーベンチャーキャピタル<8462>=大幅続伸。
同社は12月30日の取引終了後、米国でシェアオフィス事業を開始すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。全米で9カ所のシェアオフィスを運営する米ガルバナイズ社から、コロラド州フォートコリンズ市内の1施設の運営を引き継ぎ事業を開始するという。また、同事業を開始するため、設備造作や備品の譲り受け資金、当面の運転資金として40万ドルを支出するとしている。なお、同件が17年3月期の連結業績に与える影響は軽微としているが、「企業価値の向上に寄与する事業」とコメントしている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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