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最新投稿日時:2016/11/17 19:40 - 「週末控えで売り優勢、循環物色の持続が焦点に」(冨田康夫)

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週末控えで売り優勢、循環物色の持続が焦点に

著者:冨田康夫
投稿:2016/11/17 19:40

明日の東京株式市場見通し

 18日の東京株式市場は、安倍首相とトランプ次期米大統領の初会談やイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言の内容を見極めながらの神経質な推移が予想される。特別大きな材料が飛び出さない限り、週末控えとあって利益確定の売りが優勢となり日経平均株価は反落となりそうだ。

 市場関係者からは「きょうは、外国為替市場での円安進行一服や、前日のNYダウ平均株価の8日ぶり反落が嫌気されて、金融株を中心に売り先行のスタートとなったものの、このところ物色人気の圏外にあった食品や陸運などの銘柄が買われ、全体相場も下げ渋る展開となった。日経平均株価が短期間に急騰しているにもかかわらず、循環物色の流れが出ていることに地合いの堅調さを感じる」との見方が出ていた。

 17日の東京株式市場は、朝方安く始まったものの、その後は底堅さを発揮する展開。利益確定売りと押し目買いが交錯するなか、日経平均株価終値は、前日比0円42銭高の1万7862円63銭とわずかながら続伸した。東証株価指数(TOPIX)は6日続伸となった。

17日の動意株

 モブキャスト<3664>=4連騰。
この日、同社がスマートフォン・タブレット向け新作パズルゲーム「LUMINES パズル&ミュージック」と「SEKAI NO OWARI」がコラボした「SEKAI NO OWARI PACK」のiOS版の世界同日配信を開始したと発表しており、これを好感した買いが入っている。

 データセクション<3905>=後場一段高。
同社は午後0時40分ごろ、大和ハウス工業<1925>グループのフレームワークスと、人工知能(AI)とデータを活用した次世代型物流事業の構築を目指し、共同研究を開始すると発表しており、事業展開の強化につながるとの期待感から買いが入っているようだ。AIとデータを活用し物流領域の高度化・効率化を図るの狙い。例えば収集したビッグデータをAIが分析・判断することで、「需給予測」ではなく、より精度の高い「需給見込み」を導き出し、最適な在庫配置や人員配置、配車やラインコントロールを実現し低コスト、短納期でのサービス提供を可能にするなどの次世代型物流事業の実現を目指すという。

 N・フィールド<6077>=大幅続伸。
同社は精神疾患患者に特化した訪問介護サービスを手掛けるが、拠点開設の遅延などが影響して売り上げが伸びず、今月初旬に業績予想を減額。16年12月期の単独売上高を67億900万円から60億5000万円(前期比39.0%増)へ、営業利益を7億6600万円から4億5900万円(同10.9%減)へ修正しており、これがネガティブ視されるかたちで株価は大きくマドを開けて売り込まれる展開となっていた。しかし、主力大型株の戻り一服で中小型株に目線が向くなか、市場では「地合いの変化をみて、個人など短期売買資金による目先急落した銘柄のリバウンド狙いの動きが活発化している」(国内ネット証券)という。

 エンシュウ<6218>=ストップ高。
日産自動車<7201>は16日、自動車の生産工程で用いるホーニング加工技術のライセンスをエンシュウに供与すると発表。これが材料視されているようだ。ホーニング加工とは、自動車エンジンの構成要素のひとつであるシリンダーブロックの内径を研磨する技術。従来のシリンダーブロックの仕上げ加工工程では、シリンダーブロックの荒加工を行うボーリング加工用のマシニングセンタと研磨用のホーニング加工機の2種類が必要だったが、日産自とエンシュウが共同開発したマシニングセンタは1設備のみでの仕上げ加工が可能となった。

 リンコーコーポレーション<9355>=大幅高。
同社は、新潟市に本拠を置く港湾運送業大手で、新潟市と佐渡でホテル経営も行っており、ロシアとの貿易が活発化した場合に恩恵を受けることが予想される。12月15日にプーチン大統領が来日予定にあるなか、安倍首相との日ロ首脳会談では北方領土問題の進展と経済協力について話が進められる見通しにあり、同社株にはロシア関連株として投機資金の攻勢が勢いを増している。

 エキサイト<3754>=一時ストップ高。
きょう付の日本経済新聞で「靴とファッションの通販サイトを運営するロコンド(東京・渋谷)が2017年3月にも東京証券取引所に上場する見通しになった」と報じられたことを受けて、関連銘柄の一角として物色されているもよう。ロコンドはECサイト「ロコンド」を運営するほか、アパレル会社のECサイト開発なども手掛けている。13年6月には、エキサイトとリード・キャピタル・マネージメント(東京都港区)、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(東京都港区)の3社と運営するファンドを引受先とする弾三者割当増資を実施していることから、注目度が高まったようだ。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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