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最新投稿日時:2016/10/26 18:53 - 「買い気強く堅調、短期的な過熱感は継続」(冨田康夫)

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買い気強く堅調、短期的な過熱感は継続

著者:冨田康夫
投稿:2016/10/26 18:53

明日の東京株式市場見通し

 27日の東京株式市場は、東証1部の騰落レシオ25日移動平均が145%台(26日)と引き続き過熱水準で推移しており、利益確定売りの出やすい地合いとなる。ただ、外国為替市場で1ドル=104円台が継続していることや、決算発表の内容で好業績銘柄に対する反応が良好なことから買い意欲が持続しそうだ。

 市場関係者からは「きょうのように、前場引けの日経平均株価が前日比マイナスで終了すると、“後場寄り付きに日銀による株価指数連動型上場投資信託(ETF)買いが入るのでは”との思惑から、積極的な売りを控えざるを得ないムードになる」との見方が出ていた。実際、日銀は引け後に707億円規模でETFを買い入れたと発表した。

 26日の東京株式市場は、前場は売りに押される展開だったものの、後場は買い優勢となり戻り歩調となった。日経平均株価は上値の重い推移となったがプラス圏で着地した。日経平均株価終値は、前日比26円59銭高の1万7391円84銭と小幅ながら3日続伸した。

26日の動意株

 オルガノ<6368>=後場急上昇。
午後2時ごろ、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高を320億円から343億円(前年同期比2.5%増)へ、営業損益を3億5000万円の赤字から6億8000万円の黒字(前年同期1億8700万円の赤字)へ上方修正しており、これを好感した買いが入っている。電子産業や食品分野を中心にプラント案件が順調に進捗し、下期から前倒しで売り上げ計上されることに加えて、メンテナンス、改造工事が伸長したことが寄与したという。また、電子産業、一般産業分野で比較的採算性の良いメンテナンス、改造工事が好調だったとしている。

 富士通フロンテック<6945>=後場急伸。
午後1時ごろ、17年3月期の連結業績予想について、売上高を1135億円から1125億円(前期比6.4%減)へ下方修正した一方、営業利益を57億円から62億円(同12.7%増)へ上方修正したことが好感されている。米国流通市場向けメカコンポーネントが好調に推移していることや、国内事業におけるコストダウンの推進や費用効率化の徹底などが営業利益を押し上げるという。なお、純利益は34億円(同4.4%増)の従来予想を据え置いている。

 ラサ商事<3023>=後場に入って急伸。
同社はきょう午後1時に、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想を修正。経常利益は従来計画の5000万円を大きく上回り、4億6400万円(前年同期比22.8%減)になったようだと発表した。一方、売上高予想は140億円から128億4400万円(同7.9%減)に減額した。比較的利益率の低い鉱産物の売り上げが減少したことが全体の売上高に影響した半面、利益面では新規ポンプ類の販売やメンテナンス需要が好調だったことに加え、子会社が担うプラント・設備工事関連事業の利益が当初予想を上回ったことが寄与する。

 太平洋セメント<5233>=急反騰。
同社は25日の取引終了後、17年3月期の連結業績見通しについて、最終利益を380億円から520億円(前期比42.8%増)へ上方修正したことが好感されている。デイ・シイの完全子会社化に伴い、負ののれん発生益172億円を特別利益に計上することなどが要因。なお、国内セメント販売数量減の影響を受ける一方で、製造原価低減努力などが奏功することから、売上高は8240億円から8050億円(前期比3.6%減)へ下方修正し、営業利益は620億円(同2.6%増)の従来予想を据え置いた。同時に、自社株買いを発表したことも好材料視されているようだ。

 オプティム<3694>=急伸し年初来高値更新。
同社は25日、AI(人工知能)・IoTプラットフォームサービス「OPTiM Cloud IoT OS」が、日本マイクロソフトが提供するクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」のAIアルゴリズム「コグニティブサービス」と連携すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。これにより、IoTおよびAIのビジネス機会の拡大やその投資コストが削減でき、ユーザーの課題解決および、さらなる価値の提供までのサイクルを早め、ビジネスへの活用機会を広げることができるとしている。

 綜研化学<4972>=ストップ高し年初来高値更新。
同社は25日取引終了後に、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しは従来計画の6億円を大きく上回り、10億7000万円(前年同期比2.2倍)になったようだと発表した。売上高予想も120億円から122億5000万円(同5.3%減)に増額修正。主力の粘着剤関連製品の販売が好調なほか、コスト削減への取り組みが寄与するという。なお、通期業績見通しは従来計画を据え置いている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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