目先的な達成感から売り優勢、戻り待ちの売りを警戒

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最新投稿日時:2016/10/11 20:30 - 「目先的な達成感から売り優勢、戻り待ちの売りを警戒」(冨田康夫)

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目先的な達成感から売り優勢、戻り待ちの売りを警戒

著者:冨田康夫
投稿:2016/10/11 20:30

明日の東京株式市場見通し

 12日の東京株式市場は、日経平均株価が心理的フシ目の1万7000円台を回復したことによる目先的な達成感から、利益確定の売りが優勢となり日経平均株価は反落しそうだ。米大統領選で民主党のヒラリー・クリントン候補が優勢と伝えられたことや、原油価格上昇を好感して、10日の米株式市場でダウ平均株価が反発したことに加え、外国為替市場で1ドル=104円近辺へと円安・ドル高が進行したことで、11日の東京株式市場は買い優勢となった。

 日経平均株価は終値で、前週末比164円67銭高の1万7024円76銭と反発。終値で9月7日以来約1カ月ぶりに1万7000円台を回復した。7月以降の株価推移を見ると1万7000円前後の価格帯で戻り待ちの売りが出るケースが多く、今後上昇基調を持続するためには、売買代金の増加が必須条件となりそうだ。

 日程面では、溶剤、可塑剤原料、冷凍機油原料など各種化学品の製造、販売を手掛けるKHネオケム<4189>が東証1部に新規上場する。

11日の動意株

 大林組<1802>=後場一段高。
同社はきょう正午に、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想修正を発表。営業利益は従来計画の400億円を上回り、590億円(前年同期比38.7%増)になったようだと発表した。一方、売上高は9230億円から8600億円(同3.0%増)に減額修正。海外子会社の完成工事高の減少などから売上高は従来計画には届かないが、国内工事の採算改善に伴い完成工事総利益が増加したことが利益を押し上げる。なお、通期業績予想については11月に発表する第2四半期決算発表時に公表するとしている。

 島忠<8184>=大幅高。
同社は7日取引終了後に、156万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.2%)、40億円を上限とする自社株取得枠を設定したと発表。取得期間はきょう11日から来年4月30日までで、これによる需給の改善などが期待されているようだ。また、同時に17年8月期通期の単独業績見通しについて、売上高は1533億3300万円(前期比2.2%増)、営業利益は119億8100万円(同16.8%増)を見込むと発表しており、これも好感されているもよう。販促企画の拡充や人材育成に注力するとともに、1店舗の新規出店を計画している。

 ASTI<6899>=急伸。
同社はきょう午前9時に、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想修正を発表。営業利益は従来予想の1億8000万円を大きく上回り、4億8000万円(前年同期比2.9倍)になったようだと発表した。売上高も従来の185億円から189億円(同1.4%増)に増額修正。車載電装品分野を中心に堅調に推移したことに加え、合理化の推進や経費削減に努めた効果が寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

 トーセ<4728>=ストップ高。
同社は7日の取引終了後、17年8月期の連結業績予想を発表。売上高は60億8600万円(前期比24.9%増)、営業利益は7億3100万円(同2.8倍)、純利益は4億4600万円(同4.8倍)と大幅な増収増益を見込んでいることが好感された。今後大きな成長が期待できるVRコンテンツ案件、市場ニーズや収益性の高いスマートフォンゲーム案件の受注拡大に注力。また、家庭用ゲームソフトやスマートフォン向けコンテンツにおける開発業務の大型化・高度化に対応するために、フィリピン現地子会社の開発力・技術力向上にも取り組む方針。

 リバーエレテック<6666>=ストップ高。
同社はきょう、IoTなどの超低消費電力向けに対応した音叉型水晶振動子「TFX-04C」および「TFX-03C」の量産を開始したと発表。これが材料視されているようだ。「TFX-04C」および「TFX-03C」は、世界最小かつ業界トップの低損失(低直列抵抗)を実現。各種機器の小型化や低消費電流化に貢献することから、今後IoTに代表される成長市場などで高い需要が見込まれている。

 古野電気<6814>=急伸。
同社は7日の取引終了後、17年2月期の連結業績予想の修正を発表。売上高は810億円(前期比9.7%減)で据え置いたが営業利益を9億円から17億円(同41.6%減)へ、純利益を2億円から12億円(同54.3%減)へ上方修正、これを好感した。コストダウンや経費削減への取り組みにより、売上原価や販売費および一般管理費が減少していることに加えて、無線LANシステム事業などその他事業が好調に推移、想定レートより円安傾向で推移していることが利益を押し上げている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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