日立が買い集める、２事業売却報道で選択と集中に期待感

　日立製作所<6501.T>がカイ気配でスタートするなど物色人気を集めたほか、日立国際電気<6756.T>も気配値で始まり、寄り付きに１９９７年以来１９年ぶりとなる２０００円大台乗せを果たした。日立工機<6581.T>も一時９２円高と急騰、日立キャピタル<8586.T>、日立物流<9086.T>も買いが先行している。

　５日付の日本経済新聞が「（同社は）グループの工具事業と半導体製造装置事業を売却することで調整に入った。主要グループ会社の日立工機のほか、日立国際電気の一部事業が対象で、売却総額は１０００億円超になる見通し」と報じた。現在、業界勝ち組に位置する同社がさらに貪欲に選択と集中により収益力を強化する方針にあることで、これをポジティブに評価する買いが集まった。また、日立国際株式も来年売却する案が報じられ、熱処理成膜装置のトップメーカーである同社株の上昇余地に改めてスポットライトが当たっている。同様に日立工機などにも上値思惑が高まった。なお、日立は同報道について「事業強化に向けて様々な検討は行っていますが 、現時点で決定した事実はありません」とのコメントを出している。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）