原油高に伴うリスクオンだが、持続性には注意

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最新投稿日時:2016/09/29 14:56 - 「原油高に伴うリスクオンだが、持続性には注意」(菊川弘之 )

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原油高に伴うリスクオンだが、持続性には注意

著者:菊川弘之
投稿:2016/09/29 14:56

10月2日の欧州選挙に注意

 サウジとイランの対立により、まとまらないと見られていた28日のOPEC非公式会合での「8年ぶりの減産合意報道」により、NY原油(11月限)は45ドル割れ水準から47ドル水準へ急騰となった。
 OPEC加盟14ヶ国の原油生産量を、日量3250万~3300万バレルに制限すると言う合意が実現すれば、8月時点の同3324万バレルから、わずかながらも減少することになる。
 これを受けて、心理的節目100円割れの攻防戦を続けていたドル円も101円台中ばまで反発している。26日の第一回米大統領選挙TV討論会において、ヒラリー候補優勢との見方もあり、リスク回避の円高ドル安が一服している格好だ。株式市場も、リスクオンの動きを見せている。

 ただし、11月8日の大統領選挙まで予断は許さない状態は続きそうで、今回のOPEC合意も、正式な決定に至るのは11月末の総会になるため、事実上の協議継続との見方が高まる可能性。イランのザンギャネ石油相の「増産を続ける」発言や、今回の合意では、3ヶ国(リビア、ナイジェリア、イラン)は例外国扱いとなるとの観測も出ており、このままリスクオンが続くとは考えない方が良いだろう。NY原油は反発したものの、チャート分析からは引き続き、三角保合いのレンジ内での動きで、10月2日の欧州(ハンガリー・オーストリア)での選挙結果如何では、原油相場と相関の高いユーロが売られ、再びEU離脱の連鎖懸念からリスク回避が高まる可能性もあろう。この場合のドル円は、リスク回避の円買い圧力が高まると考えられる。10月初旬は、中国勢が国慶節で長期休暇に入り、薄商いの中、値が飛ぶリスクにも警戒したい。
菊川弘之
日産証券調査部 主席アナリスト
配信元: 達人の予想

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