「自社株買いも視野」との文言も…
┗兼松(8020)
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*9月2日追記
1日の東京市場では地銀株の上昇が目立ちました。9月は3月期企業の中間配当の権利確定月にあたります。高配当の銀行株には、中間配当狙いの買いが流入し、株価を押し上げた可能性があります。
総合商社も配当が高いセクターです。原油価格が足元で下落しているため、大手総合商社は手掛けづらいものの、資源価格の動向に左右されにくい兼松は減配リスクが低いため、月末に向けた配当取りの動きが見込めそうです。
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総合商社の老舗。油田や鉱山などへの直接投資は行わず、堅実的な経営で知られます。
油田や鉱山の権益を持つ大手商社は、昨年の原油安を受けて16年3月期に最終赤字に転落しました。
その反面、資源の権益を持たない兼松は、原油安の影響は軽微で、16年3月期も安定した黒字を維持しています。
ただ、株価は8月23日に年初来安値(142円)をつけるなど全く冴えない推移を強いられています。
大手証券による目標株価引き下げも影響しているとみられますが、バリュエーション面では予想PER=5倍台、配当利回り4%超と割安感は顕著です。
会社四季報には「自社株買いも視野」との一文が記載されています。株価が節目の150円を割り込んだ今、自社株買いが発表される公算もあります。
小野山 功