三菱東京UFJ銀行が反社会勢力へのずさん融資で70億円も焦げ付かせていたという朝日新聞の記事。
これ思いっきりやばくないですかね?
天下の大銀行が反社会勢力と全く切れていない実態を露呈。
焦げ付きというより最初から利益供与のつもりであったのではないかと疑いたくもなりますね。
文中には三井住友銀行の名前も出てきますが、どこも同じ体質なんでしょうかね。
三菱東京UFJ、ずさん融資300億円 「問題先」にも
http://www.asahi.com/national/update/1101/TKY200811010215.html
三菱東京UFJ銀行が、バカラ賭博の経営に関与したとして逮捕された社長の会社や、マルチ商法に絡んで問題になった会社など同行自身が「問題先」と認める相手を含む八十数社に3年間で総額約300億円を融資し、約70億円を焦げ付かせていたことが、同行の内部調査で分かった。報告を受けた金融庁は、融資の審査体制などに問題がなかったか調べている。
金融機関と反社会的勢力の関係が90年代後半に社会問題となり、その後、コンプライアンス(法令等順守)の意識が高まったが、つけこまれるすきがまだ残る現状がメガバンクの現場で明らかになった格好だ。
同行が金融庁に報告した内容によると、問題融資を手がけていたのは、東京都渋谷区、世田谷区方面で新しい取引先を開拓する「渋谷法人新規室」。02~05年の融資案件で集中的に焦げ付きが発生した。
貸出先の事業計画の検証が足りなかったり、業績の浅い会社に融資を拡大したりしていた。反社会的勢力とつながった人物らが幹部になっている会社に対しても、チェックが甘いまま貸し出していた。同行が融資先そのものに「問題あり」と判断したのは約60社。銀行自らが「ずさんだった」としている。
融資先の一つの映画制作会社「ルートピクチャーズ」(渋谷区)や同社社長が幹部を兼ねていた時期があるインターネット機器販売「ユナイテッド・パワー」(新宿区)には計約9億円を貸し付け、半分が焦げ付いていた。
ルート社社長は、会社役員だった約11年前、著名なバレリーナから現金を脅し取ろうとしたという問題を起こしている。先月にはバカラ賭博をさせた容疑で警視庁に逮捕された。同社の役員もその幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕された。借り入れは映画制作のためだったが、観客数が伸びなかった。
一方、ユナイテッド社はマルチ商法(連鎖販売)を展開し、「絶対もうかる」などとウソの説明をして販売代理店を勧誘したとして昨年8月、特定商取引法違反で経済産業省から半年間の業務停止命令を受けた。
ずさん融資先のうち半数は、東京都内の不動産会社「コシ・トラスト」と同社の紹介先。計80億円弱を貸し出し、十数億円が回収不能になっていた。コシ社側には三井住友銀行も140億円を融資し、100億円が焦げ付いており、同行は詐欺容疑で告訴する見込みだ。
関係者によると、ルート社などへの融資案件は、当時、中小企業向けのローン商品開発を担当し、現在は本部の役員クラスの幹部がかかわっていた。この幹部は朝日新聞の取材に「自分は知らない」と否定した。
三菱東京UFJの広報部は「個別の案件についてはコメントできない」としている。(織田一、坂田達郎、奥山俊宏)