東京五輪の開催については、一部マスコミが憲法改正の前哨戦として、自衛隊による大規模ワクチン接種の成功を阻害するような情報を流し、五輪の開催ができないような論説を流しています。
開催ができるかどうかは、ワクチンの普及がカギを握っていますが、昨日の韓国の論評に、東京五輪の運命と題してコメントがありました。どうせこの国のことだから、五輪反対の陰口論評かと思いきや……
その一部を紹介します。
日本の記者に「ワクチンを接種させてから連れてくればいいのではないか」と尋ねた。すると、「ワクチンを他国に送れば、国民が黙っていないだろう」と答えた。「自分のことで精一杯だ」ということだ。
日本のワクチン接種は韓国よりも16位低い、世界130位だ。日本は1980年代、薬を誤って許可して血友病患者の40％に当たる1800人をエイズ（AIDS、後天性免疫不全症候群）に感染させ、400人が死亡した。
こうしたトラウマ（心的外傷）のせいで、今回も政府はワクチン許可をずるずると先送りした。早々に1億7000万回分を契約しながらも、モデルナとアストラゼネカのワクチンを承認したのはわずか六日前だ。新規感染者も毎日4000人発生している。五輪に反対する世論が起こらないわけがない。
柔道韓国代表の安昌林（アン・チャンリム）選手は在日韓国人だ。57日後に太極マーク（韓国国旗のマーク）を付けて、五輪柔道会場の日本武道館に立つため、国籍を変えなかった。その安昌林選手にとって、もし五輪がなくなってしまうとしたら？
9万人の一部がウイルスに感染して日本に入ってくる可能性がなくはない。しかし今、世界の9万人の人々がはぐくんできた五輪の夢も重要だ。韓国でも200人以上の国家代表が青春をささげて夢をはぐくんできた。簡単に始めたからといって、簡単に投げ出せることではない。断ち切るべきはウイルスであって、夢であってはならない。
