パイオニアっちゃあ、時代の先駆者とか草分け的存在と言われる。かっけー響きだ。
だが、かっこいいのは響きだけで、いわば超絶少数派。ふつうに少数派だってきついっちゅうのに、超絶少数派なんて孤立無援と相場が決まっている。あっちの周りにやたら多いパイオニア、絶対少数派達。涙を誘う号泣必死のオハナシの数々が、おてんこもりだ。
やらかしたハラスメントの数々を、世話してやったと自分に都合のいいように脳内変換して、だから俺の息子を世話しろと言ってきた。どのツラ下げてもんのこの手の話は、実はけっこう多かったりする。
ハラスメントオヤジのおぼっちゃまが、のたもうたそうだ。意訳したらこんな感じかな。俺はこの分野のパイオニアになる。時代の最先端は俺にこそふさわしい。
・・・すがすがしいばかりのバカっぷりだ。
パイオニアいわく、仕事に私情は挟まないことにしているんで、普通に新人として受けた。受けて、弟子に丸投げしたそうだ。
これっぽちのエコヒイキ無く、フツーに、うちにくる若いもんたちと同等に扱え。まかりまちがって育ってくれりゃラッキーだって。
エライ、えらすぎる。あっちなら即断即決お断りだ。弟子に丸投げもよくわかる。あっちなら、自分で引受けたらイビリ倒す自信がある。絶対に受けないが、受けてしまったら丸投げ一択だ。
・・・さすが、すがすがしいバカだけのことはある。入社前バイトでやってきて、2日で親から抗議の電話が入り(うちの教育システムにご不満なら、いつ辞めてくれてもいいと返答)、4日で辞めていった。入社もしとらん段階で、不満タラタラの辞表まで置いていったそうだ。
4日か、すがすがしいバカのわりにはもったな。
春、この手の話がそこそこ飛び交うのは毎年のことだ。