手法を複数習っているから、提出されるトレードは様々だったが、その他大勢から抜けていく人の傾向はあった。
あっちもすぐには気づけなくて、わかったのは自分の期が終わって、次の期の半ばになった頃だったと思う。
わかったのは、一つの手法で出し続ける人の方が、迷いがなくなって、勝つべくして勝ち、ロスをカットすべくしてカットしていくってことだった。
コロナ下で大ヒットしたアニメ「鬼滅の刃」、トレーダーとしてのあっちのオシは我妻善逸の一択だ。技の師匠とお呼びしたいくらいだ。
我妻善逸は、たった一つの技しか使えない。そのたった一つを究極まで磨いた、そこに「師匠と呼ばせてください」の姿がある。一つの技を極めて、更にそこに自分だけの派生技をぶっ込んでくるなんて、フツーの人が成り上がるトレードの全てがあると、あっちは思った。
よく考えたら、あっちは、ほぼほぼ2つの技でトレードしている。それも、2つのうちの一つは、もう一つの変形バージョンなだけなので、1つ技といってさしつかえないくらいだ。
まあ我妻善逸は、技以外の所では、自分の信じたいものを信じたい姿で信じるという、トレーダーにはあってはならない大欠陥を抱えているが、そっちは大反面師匠様だ。フツーのレベルが、広く浅くをやっていたのでは生き残れねぇぞ。たった一つ、稼げる技を極めろ。とりあえず善逸師匠を待ち受けに貼っとく?
トレーダーとしての軸が定まっていなかった、樹海漂泊者だった頃のあっちに、かけてやりたい一言だ。