最近年初来高値を更新する銘柄が相次いでいるにも関わらず
大半の個人投資家は儲かっていないという記事をよく目にします。
その理由として考えられることは
①個人投資家中心のマザーズ指数が、2018年2月を天井に下げ続けている
②個人投資家は逆張りが多く、強い相場では順張りの海外勢が圧倒的に有利
③N/T倍率が13.7%という27年ぶりの高水準(10%が過去の平均値)
つまり強さを感じるのは日経平均ばかりで、TOPIXも後れを取っています。
恐らく日経平均株価は先物主導の強い上昇相場が形成されている一方で
TOPIX先物は売り越し水準がNK225より低かったため戻りが鈍く
その結果N/T倍率が上昇傾向にあるのだと推察しています。
またマザーズ指数の下落が止まらない理由の一つとして
時価総額上位の銘柄が足を引っ張っており
特にトップのメルカリが赤字に転落していることや
年初来高値から83%下落したMTGなどの影響も大きいと思われます。
しかしこうした特殊要因を差し引いても新興市場の遅れは明らかで
その原因は皮肉なことに外国人投資家の買い越しだと考えています。
過去に遡っても外国人が大幅に買い越す時は個人が売り越すパターンが多く
今年の場合は4月と10月に顕著に表れています。
https://www.traders.co.jp/domestic_stocks/stocks_data/investment_3/investment_3.asp
https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/index.html
結局10月上旬から始まった日経平均株価の急上昇で儲けたのは外国人
彼等の利益に貢献したのは主に国内の個人投資家だったと思います。
株式投資の世界ではよく「勝ち組に付け」と言われますが
外国人の買い越しが続いている間は彼らが好む銘柄に相乗りする方が
賢明な投資戦術ではないでしょうか。
因みに11月14日、NY市場にヒンデンブルグオーメンが点灯しました。
同指標は経験的に約一ヵ月有効とされていますので
12月中旬まで大きめの調整に注意が必要ではないかと思われます。
昨年はクリスマスが大底でしたが、今年もその可能性は充分ありそうです。