NGTNさんのブログ
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週末まとめ -9/13/2008-
★アメリカ
週間では、ダウは+1.79%、ナスダック指数は+0.24%、S&P500は+0.76%でした。現地時間で7日(日)の昼頃に、フレディマックとファニーメイの救済策が発表されました(救済策の内容については9/8の日記に書きました)。週明けの株式市場はこれを好感してダウは大幅高となりましたが、火曜日には、リーマンへの韓国産業銀行の出資の話が打ち切られたと報じられ、資本調達懸念からリーマン株は急落。そして火曜日以降は、リーマンの動向に全体相場が振り回されました。また、リーマン以外にも、メリルリンチ、AIG、ワシントンミューチュアルも資本への懸念が取りざたされ、株価が急落しました。ただ、株価指数はあまり下がらず、木曜、金曜は朝方大きく売られても切り返す動きとなりました。
フレディマック、ファニーメイの救済策発表以降は、30年住宅ローン金利が5.8%くらいに下がりました。8月は、6.3~6.5%くらいだったと思うので、大幅な下落です。今後はこの金利低下が住宅市場に効いてくると思われます。GSEの救済により、下手するとドル・米国債の信認が揺らぐ可能性もあるので、ドル、米国債が売られなかったのは良かったと思います。
リーマンは、10日の朝方に経営再建策を緊急発表しましたが、具体的な進捗は示せず株価は下がり続けました。リーマンの株価は今週一週間で77%下落しました。12日夜から、ポールソン米財務長官、NY連銀総裁、SEC委員長、民間金融機関のトップなどが集まってリーマンの処置についての緊急会合が開かれています。今のところ、バンカメやバークレイズによる買収が有力で、公的資金を入れることにはならなそうです。15日のアジア市場が開くまでに処置を決めて発表しようとしているようです。
今週発表された経済指標は、住宅、雇用、個人消費ともに冴えないものでした。ただ、8月の輸入物価指数、卸売物価指数は落ち着きを見せ、また消費者マインドも上向きになってきました。資源価格の下落が効いてきたようです。来週は、消費者物価指数が発表されるので、ここでもインフレの落ち着きがみられると、Fedの金融政策にも幅が出てきそうです。(現状の景気のレベルだったら利下げは無いと思います。もう一段落ち込むようなら利下げの可能性もありますね。)
★日本
週間では、日経平均は+0.03%、TOPIXは+0.55%でした。月曜は、GSE救済を好感して日経平均は+412円と大幅高となりましたが、火曜からはリーマンの経営危機もあり、またズルズルと下がり始めました。メジャーSQ絡みの先物売買で振らされた面もあったようです。金曜日はメジャーSQで、SQ値は12295.55円となりました。来週以降は、これが上値抵抗として意識されそうです。
業種別では、ディフェンシブ株が弱くなってきました。食品、電力、医薬品など、バリュエーション的には全然魅力が無いですから、いい加減上値を買うのは止めたのでしょうか。原油価格が下げ続けているのも関わらず、景気敏感株は木曜日あたりから下げ渋るようになってきました。米国市場の景気敏感株も週の後半にはリバウンドしていました。
オリックスによるジョイント・コーポレーションへの出資が発表され、不動産株は新興不動産を中心に大幅なリバウンドを見せました。新興不動産は潰れなければ安い水準なので倒産が避けられれば上がるのでしょうけど・・・どこがいつ潰れるかわかりません。まさにロシアンルーレットです。
今週は、環境関連の銘柄に大きく下げるものが目立ちました。日本製鋼所、ダイセキ、栗田工業など。資源価格の下落で代替エネルギーの魅力が下がり環境関連株がまとめて売られているのか、全体相場の下落で余裕のなくなったところが泣く泣く処分しているのかわかりませんが、プレミアムがついて割高な水準まで買われていたのが多いので、変な位置で買わない方が良いでしょうね。一時期水関連で盛り上がったオルガノのチャートを見てもわかるように、プレミアムが剥げ出したらどこまで下がるかわかりません。
ユーロが大きく下がっているので、ユーロ圏への輸出が多い企業については注意した方が良いでしょう。もし保有株にそういった企業があるなら想定為替レートがどれくらいか確認した方がよいですね。例えば任天堂の想定為替レートは、1ユーロ160円です。
★為替
引き続きユーロや豪ドルなどの高金利通貨が売られ、円が買われました。ただ、木曜に突っ込んでからはリバウンドしています。ユーロも結構まずいなというのが認識され始めていて、ユーロドルはサポートラインを次々と突破していますね。
★商品
原油価格はじりじりと下げ続けています。WTIは一瞬100ドル割れを記録したようです。100ドルを初めて突破した時の買い手と同じトレーダーが100ドル割れで売ったようです。目立ちたがりのトレーダーもいるもんですね。
★今週の予定
15日(月)
日本市場休場
9月ニューヨーク連銀製造業景気指数(米)
8月鉱工業生産(米)
16日(火)
8月消費者態度指数(日)
8月消費者物価指数(米)
9月NAHB住宅市場指数(米)
FOMC政策金利発表(米)
GS決算発表
17日(水)
日銀金融政策決定会合(日)
8月住宅着工件数(米)
モルガンスタンレー決算発表
18日(木)
新規失業保険申請件数(米)
8月米景気先行指数(米)
9月フィラデルフィア連銀景況指数(米)
19日(金)
週間では、ダウは+1.79%、ナスダック指数は+0.24%、S&P500は+0.76%でした。現地時間で7日(日)の昼頃に、フレディマックとファニーメイの救済策が発表されました(救済策の内容については9/8の日記に書きました)。週明けの株式市場はこれを好感してダウは大幅高となりましたが、火曜日には、リーマンへの韓国産業銀行の出資の話が打ち切られたと報じられ、資本調達懸念からリーマン株は急落。そして火曜日以降は、リーマンの動向に全体相場が振り回されました。また、リーマン以外にも、メリルリンチ、AIG、ワシントンミューチュアルも資本への懸念が取りざたされ、株価が急落しました。ただ、株価指数はあまり下がらず、木曜、金曜は朝方大きく売られても切り返す動きとなりました。
フレディマック、ファニーメイの救済策発表以降は、30年住宅ローン金利が5.8%くらいに下がりました。8月は、6.3~6.5%くらいだったと思うので、大幅な下落です。今後はこの金利低下が住宅市場に効いてくると思われます。GSEの救済により、下手するとドル・米国債の信認が揺らぐ可能性もあるので、ドル、米国債が売られなかったのは良かったと思います。
リーマンは、10日の朝方に経営再建策を緊急発表しましたが、具体的な進捗は示せず株価は下がり続けました。リーマンの株価は今週一週間で77%下落しました。12日夜から、ポールソン米財務長官、NY連銀総裁、SEC委員長、民間金融機関のトップなどが集まってリーマンの処置についての緊急会合が開かれています。今のところ、バンカメやバークレイズによる買収が有力で、公的資金を入れることにはならなそうです。15日のアジア市場が開くまでに処置を決めて発表しようとしているようです。
今週発表された経済指標は、住宅、雇用、個人消費ともに冴えないものでした。ただ、8月の輸入物価指数、卸売物価指数は落ち着きを見せ、また消費者マインドも上向きになってきました。資源価格の下落が効いてきたようです。来週は、消費者物価指数が発表されるので、ここでもインフレの落ち着きがみられると、Fedの金融政策にも幅が出てきそうです。(現状の景気のレベルだったら利下げは無いと思います。もう一段落ち込むようなら利下げの可能性もありますね。)
★日本
週間では、日経平均は+0.03%、TOPIXは+0.55%でした。月曜は、GSE救済を好感して日経平均は+412円と大幅高となりましたが、火曜からはリーマンの経営危機もあり、またズルズルと下がり始めました。メジャーSQ絡みの先物売買で振らされた面もあったようです。金曜日はメジャーSQで、SQ値は12295.55円となりました。来週以降は、これが上値抵抗として意識されそうです。
業種別では、ディフェンシブ株が弱くなってきました。食品、電力、医薬品など、バリュエーション的には全然魅力が無いですから、いい加減上値を買うのは止めたのでしょうか。原油価格が下げ続けているのも関わらず、景気敏感株は木曜日あたりから下げ渋るようになってきました。米国市場の景気敏感株も週の後半にはリバウンドしていました。
オリックスによるジョイント・コーポレーションへの出資が発表され、不動産株は新興不動産を中心に大幅なリバウンドを見せました。新興不動産は潰れなければ安い水準なので倒産が避けられれば上がるのでしょうけど・・・どこがいつ潰れるかわかりません。まさにロシアンルーレットです。
今週は、環境関連の銘柄に大きく下げるものが目立ちました。日本製鋼所、ダイセキ、栗田工業など。資源価格の下落で代替エネルギーの魅力が下がり環境関連株がまとめて売られているのか、全体相場の下落で余裕のなくなったところが泣く泣く処分しているのかわかりませんが、プレミアムがついて割高な水準まで買われていたのが多いので、変な位置で買わない方が良いでしょうね。一時期水関連で盛り上がったオルガノのチャートを見てもわかるように、プレミアムが剥げ出したらどこまで下がるかわかりません。
ユーロが大きく下がっているので、ユーロ圏への輸出が多い企業については注意した方が良いでしょう。もし保有株にそういった企業があるなら想定為替レートがどれくらいか確認した方がよいですね。例えば任天堂の想定為替レートは、1ユーロ160円です。
★為替
引き続きユーロや豪ドルなどの高金利通貨が売られ、円が買われました。ただ、木曜に突っ込んでからはリバウンドしています。ユーロも結構まずいなというのが認識され始めていて、ユーロドルはサポートラインを次々と突破していますね。
★商品
原油価格はじりじりと下げ続けています。WTIは一瞬100ドル割れを記録したようです。100ドルを初めて突破した時の買い手と同じトレーダーが100ドル割れで売ったようです。目立ちたがりのトレーダーもいるもんですね。
★今週の予定
15日(月)
日本市場休場
9月ニューヨーク連銀製造業景気指数(米)
8月鉱工業生産(米)
16日(火)
8月消費者態度指数(日)
8月消費者物価指数(米)
9月NAHB住宅市場指数(米)
FOMC政策金利発表(米)
GS決算発表
17日(水)
日銀金融政策決定会合(日)
8月住宅着工件数(米)
モルガンスタンレー決算発表
18日(木)
新規失業保険申請件数(米)
8月米景気先行指数(米)
9月フィラデルフィア連銀景況指数(米)
19日(金)
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環境関連の銘柄はちょっとやっちゃった感がありますね・・・ しばらく調整しないとキツそうです。
しっくりきていないのに入っているのは、ルール違反で何とも嫌な気分です。
このダラダラと持続的に大きく下げる相場。。
市場は何を織り込みに行きたいんですかね。。
大きなヤバイのが、2、3発隠れているのですかね。
景気敏感株だけじゃなく、高金利通貨も木曜金曜にリバってましたね。日本の景気敏感株については、PBRや配当利回りからは安いものが結構あります。中間決算がどんな数字になるのか楽しみです。株価の下落の通り大幅な下方修正を出してくるのか、それとも意外と堅調な業績なのか。
ganさん、
やはり9月は需給が悪いな~といった相場展開ですね。私としては、日本株についてはしっくりくる相場です。3,9,11月はこんな感じの相場が多いので。
ヤバイのについては、リーマン以外にも、崖っぷちな金融機関がいくつかありそうですが、リーマンの処置が上手くいけば、あともなんとかハンドルできるんじゃないかなと思っています。個人的には、景気がどこまで悪くなるかの方が心配ですね。
ぐっちーさんは、以前、リーマンは救う価値がないようなことを書かれていた気が。。
仮にそうであれば、さっさと断末魔を聞きたいというのが、個人的な意見です。。NGTNさんが仰るように、リーマン以外の大物が怖そうです。。
と書いていて思ったのですが、、まだまだ、セイリングクライマックスは遠いのかもしれませんね。。
ありがとうございます
木曜、金曜の米株の動きを見ていると、リーマンだけじゃなくメリルやAIGも急落していたのですが、株価指数は下がらなかったので、金融機関がどうたらということについては峠を越しつつあるのかもしれません。もちろん、リーマンの処置に失敗したらそんなことは言ってられなくなると思いますが・・・。
なるほど・・・。
金融機関がどうたら・・・ということに対して、峠を越えつつあるというのは、そんな気がします。
にしても、、、
本件、重いですね。。Fedも金融機関も薄氷を渡るがごとくな感を得ます。
お忙しい所、丁寧な回答、ありがとうございます。
対策を急いでいますね。
コレを乗り越えれば年末までは、時間がかせげるのではないか
と考えています。
ともかく日本の市場が休場で良かったと思います。