kabukabumanさんのブログ
経済音痴のトランプは織り込み済みかも
ここへ来てトランプ大統領が保護主義を前面に出して来たのは
秋の中間選挙を睨んだ行動だという見方が浮上しています。
https://jp.reuters.com/article/idJP00093300_20180307_00120180306
支持率の低迷が続くトランプ政権だけに
北朝鮮や中東問題に首を突っ込むことも存在感をアピールする手段ですが
北に関しては、南北首脳会談実施への合意や
米韓合同演習を容認するという北の出方に
肩透かしを喰らった感は否めません。
しかし大衆迎合主義は常に標的を必要としますから
輸入関税引き上げの正当化を国民に訴えるために
貿易相手国を標的にしたのだと思います。
ところで株価は政治と経済で決まると言われますが
政権内部のゴタゴタや議会との対立が続く限り
米国に流入すべき投資資金がどんどん流出して行く恐れがあります。
ご存知の様に、各国の貿易決済は基軸通貨であるドルで行われます。
ですから貿易黒字国はドルを抱え込んでいるだけでは勿体ないので
ドルを米国の株式や国債などに投資するため
世界のドルマネーは米国に還流する仕組みが出来上がっています。
つまり米国の貿易赤字が米国にマネーを齎している訳で
米国が徹底して保護主義に走れば「米国売り」が起こり
マネーの還流は徐々に減少して行くと思います。
そうするとどうなるか。
元々財政赤字に苦しむ米国ですから、当然借金で首が回らなくなる筈です。
無論そうなれば力ずくで「金を出せ!」と脅して来るのは明らかですが
たとえ日本が渋々了承しても、中国を初めとする非同盟国が
こぞって米国債を売りに出せば米国経済は崩壊してしまうでしょう。
という訳で、万一輸入関税引き上げの対象品目が広がれば
米株・米国債・ドルが一斉に売られる「米国売り」に発展しかねません。
しかし貿易相手国の指導者は冷静に対応すると思います。
そうしなければ世界経済が衰退するからです。
かくして今回の関税引き上げ騒動は
貿易相手国の大人の対応によって強制終了となり
世界の金融市場は否が応でも平静を取り戻すものと考えます。
但し関税を引き上げて米国が得をするかどうかは
トランプ大統領ではなく
貿易相手国首脳の政治手腕で決まると思います。
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