オイラがヤクザに待ち伏せされて、
結果、懲戒免職になるのを待ちながら藤沢警察にブチ込まれていた頃、
新聞の要所は、すべて炭で真っ黒になっていて読めなかった。
「いやー、戦前は憲兵とか厳しくって、ホントそーだったんだからな」
などと書きつつ、著作を書いたのは養老孟司なのであった。
もうずいぶん前に読んだのだけど、
仕事で使うデータベースの復旧作業に追われるオイラは、
今になってこの書籍のことを少し書く。
養老孟司の文体は、頭の回転が速すぎて、
オイラのようなアホがついて行けないほど話が飛ぶのが欠点だった。
小林秀雄とかも同じで、今ではその孫のみならず、
小谷野敦なども書籍で批判している。
そういうオイラのブログなんか、読んだのかもしれないが。
養老孟司は思うところがあって、
今回ばかりは編集者による書き換えを許さず、
直結の自前の文章を書いてみた。
ちょいと、文章に自信が出ちゃったみたいなんだな、これが。
タイトルと初行の文句は、養老孟司のものである。
だいたいだけど。。
編集者の言い換えなんか、ない。
*
それで、まぁまあオモロかったのだけれど。
その中でも、オイラのお気に入りは、
「実は、書籍で儲かった金で、建長寺に虫塚を作ってな・・・」
って、いうところだ。
なんたって、建長寺はオイラの母校の隣に建ってる寺だし、
そこは三島由紀夫がオイラにとっては意味深な作品を書いた、舞台だ。
しょーがないから、頃合いをみて、
養老孟司の建てた虫塚を見にいこうと思っている。
見にいったという印に、虫塚に「チユーチュー」などと書いた
張り紙を貼るか、建長寺の坊さんを脅して、
チューチュー言ってた変な奴が虫塚を見に来たから伝えておけと、
言っていた奴がいたと伝言させよう。
★「遺言。」
養老孟司著 新著新書 2017.11.20.発行