池上彰著 SB新書 2017.3.20.第2刷
この書籍の中で印象的な記述は、
現状本邦における、非正規社員爆増の背景。
それは、小泉純一郎と竹中平蔵に関するものであり、
ネット識者においては常識となっているが。
一方で、TV東京の選挙報道を視ていると、
小泉進次郎と対談する池上の姿を
しばしば認める。
その場においては、
池上は先に挙げた思想をおくびにも出していない。
これが、怖い。
進次郞もきっと、実はそう感じているのではないか?
*
あらゆる経済指標の中でも、
その予測正確度が最高レベルとされているのが、
人口動態予測。
いまや誰もが知っている。
とてつもない人口減少が、本邦にやってくることを。
だからこそ、特に内需産業企業は、
超保守的な思想に傾いてしまうのだろう。
まずは人件費の高騰を、なにがなんでも抑えないとイケない。
それには、業績連動による年俸制が、
とても優れた方法に思えてしまうわけだ。
しかしながら一方では、
人口が減少してしまうのだから、
働き手も減ってしまうのが道理で。
となると、こうした方面で企業は、
どうにかして働き手が逃げないように工夫しないといけない。
このような二律背反する問題に取り組まないといけない企業の舵取りは、
誰が担っても難しい問題だろう。
*
こうして考えてみると、
政治に関しても、誰が舵を取ったところで難しいと言わざるを得ない。
たとえば、「池上彰」が首相になったとしても。
オイラたちは、
半ば諦めに近い感情を認めながら、生きていくほかないように思える。