週末の日経平均は19427.67。日足は転換線、基準線の上、パラボリックも上昇だが、MACDは頭をうってきており、ダイバージェンスが起こっている気配。週足も転換線、基準線の上だがMACDは頭を打ち、長い上髭がでている。いくつも窓をあけて急伸してきたが、短期的にはそろそろ一服がはいる兆しも感じられる。
ドル円は117.50 こちらも日足は転換線、基準線の上、パラボリックも上昇だが、頭をうって小さな三角持ち合いになっている。しかし週足は転換線、基準線の上、パラボリックも上昇、ボリンジャーもまだ狭まってきていないので、上昇基調を保持。
トランプバブルとでもいえるようなラリーが、11月から続いている。チャート上は株もドルも上昇基調が続いているようにみえるが、どうも個人的には違和感を禁じえないでいる。そもそもトランプは、ラストベルトとよばれる苦境にある製造業の白人労働者ーレッドネックの票を基盤にして、ウオール街とバックドアでつながるワシントン政界に殴り込みをかけた。そんな大統領がドル高を本当に就任後も容認するだろうか?これがまず最大の疑問である。常識からみると、どこかで堪忍袋の緒が切れるのではないか、と思われて仕方がない。それも見込んだうえで、わざと短期的に釣り上げている投機筋がいるかも、という疑いすら抱いてしまう。巨額のインフラ投資という話も、あくまでも予算は議会の権限で、健全な財政を掲げる共和党主流派が本当にトランプに与するのか、どうか。アメリカ政治の裏側の動きがみえないので、こちらも疑問符のままだ。さらに外交では、台湾を持ち上げ、中国との緊張をわざと高めるようなトランプの動きは、あるいは単なる駆け引きなのかもしれないが、経営者の間のそれとは違って、核兵器をもつ国同士の危険なゲームに発展しかねない。トランプのたたえるプーチンのロシアも、大統領選に介入しているといった疑惑に火がついており、トランプの立ち位置はきわめてシェイキイだと思えてならない。こうみると、少なくとも政治のレベルではかなり濃い不透明な霧の中で、雲を突き抜けた株やドル円のチャートとはどうもそぐわない。どちらかが間違っていて、調整がおこるに違いないが、どちらに真実があるのか判断が難しい。ばくち的な要素がぬぐい切れないような気がするのだが、どうだろうか。