http://www.traders.co.jp/domestic_stocks/stocks_data/investment_3/investment_3.asp
年初から8月第2週までの投資主体別売買動向(全32週)をまとめてみました。
*金額の単位は百万円、( )内は全32週の内、売り越した週の回数を表しています
海外投資家 -5,022,366 (22)
◇生損保 -358,534 (20)
◇銀行 -173,972 (23)
◇信託銀行 3,444,593 (4)
◇その他金融 221,253 (5)
(金融法人計 3,133,340)
◇事業法人 1,526,781 (4)
◇その他法人 218,564 (1)
◇投信 423,182(16)
法人計 5,301,867 (4)
◇個人(現金) 128,045(14)
◇個人(信用) 511,976(16)
個人計 640,021 (13)
<2016年1月第1週から8月第2週までのまとめ>
○海外勢が売り越した5兆円余りを国内法人がそっくり買い越した計算
○信託銀行の主な買い主体は「日銀・GPIF・3共済」
○事業法人の買い越しは、主に企業の自社株買いによるもの
○その他法人にはGPIF及び3共済から委託された投資顧問が含まれる(売り越した週は1回だけ)
○生・損保と銀行は売り越し
○個人はトータル買い越し
<公的資金「7頭のクジラ」> (日本株の運用資産は合計30兆円以上)
①日銀
②GPIF
③3共済(国家公務員共済・地方公務員共済・私学共済)
④ゆうちょ銀行
⑤かんぽ生命
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-03/-191
8月第2週までの「投資主体別売買動向」を振り返ってみると
海外勢の売りを7頭のクジラが必死に吸収している構図が浮かんで来ます。
尤もそのお陰で、ドル円相場が100円でも日経平均は16500円を維持している訳ですが
利益を海外勢に持って行かれ、クジラの運用資産も個人の資産も目減りする様では
一体全体何をしているのか分かりません。
あくまでも個人的な見解ですが、下落する株価を無理矢理食い止めようとするのは
市場原理を捻じ曲げ、落ちて来るナイフを掴むのと同じです。
しかも海外勢の売買シェアが6割を占める東京市場の場合、尚更リスクが大きいと思います。
それにしてもクジラによる買い支えが無かったら、株価は今頃どうなっていたでしょう?
そう考えるとゾッとしますが、それは我々が日経平均20000円超えを経験したからで
異次元緩和による歪な円安株高が無ければ、普通に長期投資が出来る環境だったかも知れません。
確かに第二次安倍政権が誕生する直前まで、日経平均は9000円前後をウロウロしていました。
しかし日銀が異次元緩和を発表するまでに、日経平均は既に12500円まで回復していた訳で
金融政策ではなく、政治(政策)が株価を押し上げた結果だと考えています。
無論、その後の異次元緩和やクジラによる買い支えが無ければ
現在の日経平均株価は12500円以下だったかも知れませんが
景気が着実に上向いていたら、クジラに頼らなくても
余裕で現在の株価を上回っていたのではないでしょうか。
因みに最近、日経平均の年内安値は12000円だなどと
無謀な予想をする輩(私のことです)が現れていますが
ヘッジファンドが本気で捕鯨に乗り出せば
12000円まで下落させるのは いとも簡単なことだと思います。
今はクジラ軍団の無事を祈るのみです!