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離脱派勝利の衝撃

6月24日の日経平均は14952.02(-1286.33)とイギリスの国民投票におけるEU離脱派の勝利の衝撃を受けて7.2%の急落。年初来安値を更新。下げ幅は歴代8位。日足週足は、雲の下、基準線、転換線の下、MACDはマイナス圏深い。月足も基準線17458.転換線17438の下、転換線が基準線をした抜け、MACDも-688と完全な下落基調だ。今の水準を下に切ってしまうと2014年5月の14000近辺、あるいは雲の上限13500あたりが下値の節目になりそうだ。恐怖指数も25.76まで上がっており、先行きへの不安が株安の主因であることを物語っている。

 一方ドル円は98.76までつけたあと102.32まで戻してきた。とはいえこちらも日足週足とも雲の下、基準線、転換線の下でMACDはマイナス、まぎれもない下降トレンドだ。月足は2014年5-6月の101円円水準をした抜けすると雲の上限96.12までは節目がなさそうだ。こちらの月足MACDはまだプラスなのだがゼロラインに近づいているのが気になる。

 いずれにせよ、株の下落基調、円高トレンドは一層明確になってしまった。現時点でのPERは12.62倍まで落ちてきているが、想定為替レートが105円と言われており、大きくそれを下回る円高基調になっているので、来期の利益はさらに圧縮されるであろうから、見通しが分かるまでは反転材料にはなかなかならないだろう。

 EUからの離脱は、経済的にみると、イギリスにとって厳しい道であることは大方の指摘の通りだろう。EUという巨大な市場への自由なアクセスを失うことによって、金融セクターも製造業も苦しくなるだろう。ポンドの急落が、マーケットの率直な評価を示している。親EUが多数派のスコットランドの独立への動きは加速するだろう。「Great Britain」があるんだからEUはいらない、と言っていた離脱派の人々はその連合王国たるGreat Britain を解体する道を開いたことになるのではないか。

 だが、Brexitは、イギリスだけの問題ではない。オランダ、フランス、ドイツ、イタリアにまで広がっている反EUのナショナリズムをさらに勢いづかせてゆくことが懸念される。実際、ユーロドルは持ちこたえているようにみえるが、この懸念を映して、ユーロ円は急落している。しかもこの動きは、シリア情勢に端を発した未曾有の規模の移民問題がきっかけとなっている。こちらの収束のめどはまだ立っていない。イラク侵攻にはじまったアメリカのスーパーパワーとしての威信の低下が、まわりまわってEUをゆさぶり、戦後の世界を形作ってきたリベラリズムの神話を突き崩しつつあるようにも思える。

 結局、異次元緩和による円安に支えられてきたアベノミクスは、世界的変動にのみこまれて、元の木阿弥になってしまうのだろうか。


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