登山をすると歯が痛くなる、という経験をしたことがある人は少なくないかもしれません。
登山中は飴など甘いものを食べることが多いせいだ、と思っている人もいるでしょう。
確かに、それもあるかもしれませんが、実は登山と虫歯には密接な関係があるのです。
登山をすると虫歯が痛む原因とは?
高い山に登山をすると、普段は痛まない虫歯が急に痛み出すことがあります。
なぜ、そんなことが起きるのかと言いますと、気圧の関係でそうなるのです。
飛行機に乗ったときにお菓子の袋が膨らんだり、耳がキーンと痛んだりするのも気圧の関係です。
急に気圧が下がることによって、歯のエナメル質の内部にある歯髄腔という空洞が気圧の変化に対応できなくなります。
歯髄腔の内部の圧力が上がることによって、歯の痛みが引き起こされます。
これを「気圧性歯痛」と言いますが、健康な歯髄には起きず、虫歯があると痛みが激しくなってしまいます。
特に2000メートル以上の高い山で引き起こされやすくなります(コントラアングル)。
痛くならないようにするには?
登山中に歯が痛くなってしまうと本人が辛いのはもちろん、一緒に登る人たちにも迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
虫歯を放置している場合は、必ず治療してから登るようにしましょう。
虫歯があっても、気がつかないこともありますので、登山の前には念のために歯の健康診断をしておいたほうが良いでしょう。
登山中でも歯を磨く?
高い山を登る場合は、日帰りでは難しいこともあります。
泊りがけの登山になることも多いのですが、そんな時は歯のケアをする余裕がなくなってしまうことがあります。
しかし登山中にも、もちろん食事はしますし、疲れないために甘いものも口にすることが多くなります。
そんな時に歯みがきをせずに放っておくと、虫歯でなくても虫歯を引き起こす要因を作ってしまうことになります。
1日だけならいいだろう、とか考えずにも就寝前にでも歯を磨くようにしたほうが良いでしょう。
特に歯磨き粉を使わなくても、ブラッシングするだけでも十分です。
水をすすいで捨てることが難しい場合もあるので、そんな時でもブラッシングだけでもしておきたいですね(根管長測定器)。
まとめ
テレビでも山に登って急に歯が痛くなった女性タレントがいましたが、歯と登山には密接な関係があるのですね。
とにかく歯は普段からケアしておくに越したことはありません。