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「サイエンス入門 Ⅰ、Ⅱ」 -驚くほどわかりやすい-

リチャード・ムラー著、二階堂幸彦訳「サイエンス入門 Ⅰ Ⅱ」


この本の原題は"Physics and Tecnology for Future Presidents"(未来の大統領のための物理と技術)です。要するに、著者は現代社会は科学と技術に支えられており、未来のリーダー、とりわけ国家の指導者は物理学の原理と言うか基礎を十分理解理解した上で、社会的・政治的な様々な問題に対処して欲しいという気持ちから、プリンストン大学の文化系学生を対象にした講義の内容を書籍したものです。

 翔年はこの著者の考えに大賛成です。核兵器にしろ、原子力発電所の安全性にしろ、大気汚染問題にしろ、我が国のマスコミの論点は根本的な理論や技術論をさっさと飛び越えて、感情的議論に走っている傾向過多なのを危惧しています。

 正しい知識を得る努力をしないで、政治的意図をかくして不安心理を煽る政治家や自己の発言力を増すために敢えてある事象のみを過大に評価している評論家諸氏に引っかきまわされて、右往左往する社会は未成熟で、いずれは他国から乗じられる心配すらあります。

原子力平和利用について言えば、我が国初めての原子力船「むつ」は1974年試験航行中に放射線漏れを起こしたために、母港を日本中の港から拒否され、ほとんど何の貢献もせずに廃船に追い込まれました。
 → 事故の政治利用、放射線と放射能の違いすら明確にしない論評、それを理解できない大衆のお祭りみたいな大騒ぎでした。翔年は廃船する必要はなかったと今でも思っています。

 今また、高速増殖炉「もんじゅ」がナトリウム漏れ事故で廃炉に追い込まれています。
 技術は失敗から多くのことを学び進歩するのに、それを許さない世論が十分な議論を抜きに早々と形成されてしまうのは残念でなりません。これはリーダー層にも問題があるのではないでしょうか?

目次:
第1講 エネルギーと仕事率と爆発の物理
第2講 原子と熱
第3講 重力と力と宇宙
第4講 原子核と原子炉と原子爆弾
第6講 電気と磁気
第7講 波---UFO、地震、音楽など → 最近、アインシュタインの最後の宿題、「重力波」が観測されて報じられたばかりですね。






 ほとんど数式を使わず、文系大学生のだれにでも分かるように講義された内容です。
とは申せ、翔年は物理や技術の根本から理解したいと願っているので、いろんな書を手元において参照したり、ネットで検索したりして読んでいます。そんな楽しみ方をしていますので、読書スピードは上がらず、まだ「サイエンス入門Ⅱ」にとりかかったばかりです。

目次:
第8講  光
第9講  不可視光
第10講 気候変動
第11講 量子物理学
第12講 相対性理論
第13講 宇宙




斉藤勝裕著「周期表につよくなる!(配置や属性から見えてくる元素と構造と特性)」


 一番よく参照した本はこれでした。
水平,リーベ僕の船 → 原子番号1~10 → H,He,Li, Be,B,C,N,O,F,Ne

最近、原子番号113番の元素を日本人が命名する権利をえたことが話題になりました。







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