日銀のマイナス金利政策による金融機関経営への打撃が懸念されるなか、ゆうちょ銀行は一段と苦境に陥りかねないようです。
金利低下に伴う運用難に加え、4月の限度額引き上げで貯金の流入が本格化すれば、運用は一層厳しくなるとみられ、マイナス金利下での運用戦略の構築が急務となるようです。
これに対し、日本郵政の幹部は12日の決算会見で「リスク管理と合わせて運用の高度化を進めていきたい」と述べたものの、具体的な対応策は示さなかったそうです。
昨年末に郵政民営化委員会がゆうちょ銀の貯金限度額を現行の1000万円から1300万円に引き上げることを認め、同庁は総務省とともに政令改正の手続きを進めており、順当に行けば、4月から限度額が引き上げられる見通しだそうです。
日銀のマイナス金利政策で市場金利が押し下げられれば、金融機関の運用は厳しくなり、特にゆうちょ銀の主力の運用商品は国債であることから、「限度額の引き上げでゆうちょに貯金が流入すれば、規模ばかりが膨らみ、運用は一段と厳しくなるのではないか」(外資系証券)との見方が出ているようです。
投資家の懸念は、株価に如実に表れており、上場後に1823円まで上昇したゆうちょ銀株は、日銀のマイナス金利政策決定後、他の銀行株とともに下落して、今月12日には一時1105円の上場来安値を記録し、1月29日の始値からの下落率は3割に達したそうです。
今日も安値は1105円まで下がり、上場来安値タイとなりましたね。
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