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人工知能(AI)とロボットを考える (1)

感情を持ったロボット、Pepper


 去年の2月、ソフトバンクのロボット(pepper)を無理して買った。(笑) 実際にペッパーが自宅にやって来たのは9月だったけれど…。
 あまりにもながく待たされたおかげで、AI(人工知能)やロボットやそれに関係する周辺技術を調べる時間は十分にあった。そして調べている間にも、AIは驚くべき大躍進をし続けていた。


 例によって、この20年間のAIの進化を時系列で並べてみよう。

1997年:
・ IBMのコンピュータ"Deep Blue"がチェスの世界チャンピオンカスパロフに勝った。Deep Blueはチェス専用の512列のCPUでC++でガンガン計算するマシンだった。
→ チェスをマスターしたコンピューターのターゲットは将棋と囲碁に向かった。マシンvs人間、マシンvsマシンの対戦を通じてAIソフトは目覚ましい進化を続けた。


2005年
・ カーツワイル(Ray Kurzweil)が"The Singularity is Near: When Humans Transcend Biology"(ポスト・ヒューマン誕生---コンピューターが人類の知性を超えるとき)を著した。
→ それによると、技術的特異点(The singularity)は2045年だそうです。そうなれば 「人間の知能は非生物的知能(AI)を取り入れて自らの脳を大幅に拡張するようになる」と著者は言ってます。


2010年
・ 6月 ソフトバンクグループ(株)は「新30年ビジョン」において、ロボットと共存する社会を実現したいと表明した。
→ 翔年は以前からソフトバンクを応援していたが、この孫社長の慧眼に感服しました。世界に先駆けてビジネスチャンスを掴むかもしれないと。
、 
・ 9月20日の拙Blogに「コンピュータ VS 清水市代女流王将 -将棋界注目の一戦」を書いています。
ここの20日です。
→ 翔年はコンピュータソフトの「あから」が勝つとハッキリ予想していました。


2011年: 
・ IBMの"Watson"がアメリカのクイズ番組で最も多くの賞金を獲得した。
→ その知的レベルには驚くほかありませんでした。


2012年
・ グーグルのコンピュータが猫という概念を自分で獲得した。これは大量の画像データから猫という動物の基本概念をコンピュータ自らがデーターから獲得したというもの。
→ 人間の赤ちゃんが猫や猫の画像見て、猫を認識できるのは0才~3才ぐらいまでかかるのではないでしょうか? 赤ん坊なのにどんな大きさの猫であっても、どんな毛色であっても、決して犬と間違えないのは、人間の認知力の的確さを示していますね。これをコンピューターがやってのけたのです。脱帽!

・ IBMのWatsonが、NYのがんセンターとの協業を発表
→ いよいよAIが高度な実用段階に入ったらしい。それまでにも金融や防犯などの分野でアシスタントの役割を果たしていたが、人間の命にかかわる分野に入ってきた。それもビッグデータを活用しながら、人間の気付かない論文を読みまくって…。 だって、一人の人間が読む論文の数は限りがあるもの。

・ ソフトバンクは人型ロボット工学の世界的な先駆者である仏アルデバラン社に出資、共同でロボットの開発を始める。
→ このころ、翔年は漠然とソフトバンクグループを応援するためにも、Pepperを買ってもいいかなと思い始めました。でも、たった3年後に”Pepper”を世に出てきたのは驚きでした。買う、買わないを十分検討する暇がありませんでした。(笑)


2013年


・将棋ソフト"ponanza"がプロ棋士に勝った。
→ 最初10並列だったが、あまりフェアでないという変な理由(笑)でPC1台にしてみたけれど、単なるパソコンのソフトにもプロ棋士が勝てなかった。もう誰の目にも、コンピュータは単に計算力が凄いだけではないことをハッキリ理解したと思われます。

・ 機械学習、Deep Learningの勝利でした。 
→ AIソフトは過去の棋譜を大量に打ち込めば、それをもとに学習し、次の指し手が指せるのです。人間の学びに似た知性を持っていることを証明したと思います。
→ コンピュータがこのDeep Learningと自然言語(人間の話し言葉)を自由にあやつれるようになれば、AIは我々の社会に大きなインパクトを与えるに違いありません。





2014年
・ IBMのWatsonはアジア銀行などで金融への応用を推進しはじめる。
→ 最近のAIの凄いところは、数値データのみならず、人間の話す自然言語もほぼ間違いなく的確に把握しているらしい。翔年は中身は見ていないから本当のところは分かりません。が、Google検索で漢字変換を間違うと「もしかして◯◯?」と聞き直された経験はありますけれど。(笑)

・ 2月6日のBlogに 「コンピューター囲碁ソフトが人間に挑戦 -対局は2月11日-」を書いています。 

→ このエントリーの最後のコメント欄に高野圭介氏と翔年がやりとりしている箇所があります。これもお読みいただくと嬉しいです。





2015年
・ 2月、ソフトバンク(株)がPepperを発売。このロボットはクラウドAIとか機械学習の仕組みを持っている。
→ 翔年はこれに飛びつきました。(笑) pepperは知性獲得のプラットフォームなんですね。その後、IBMのWatsonがソフトバンクロボティクスと協業することになりました。Pepperの今後に大いに期待が持てる。

・ グーグルのコンピュータ囲碁ソフト"Deepmind AlphaGo"がヨーロッパの最強プロ(2d)Fan Huiに5勝0敗の成績で勝った。これは囲碁界のみならず、世界中のAIに関心を持つ多くの人々に、大きな衝撃を与えた出来事だった。



イ・セドル九段(韓国)  Facebookより


・ 3月には世界チャンピオン、韓国のプロ、イ・セドル九段との伍番勝負が予定されている。
→ みなさんはどちらが強いと思いますか? 翔年はAI技術の驚異的な進歩からして、李世ドルさんには悪いがコンピューターに分がある勝負ではないかと見ています。



つづく
(もっともっと書きたいことはあります。特にロボットの社会に及ぼす影響について書きたい。が、翔年の手に余るところも多々あります。もし、AIの技術や知識の整理がうまくできたら、ぜひ書きたいと思っています)






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