NY市場が元気だった翌日に株価が下落すると、がっかりする投資家が増えるので
益々売り主体の思う壺に嵌りそうですね。
ところで、今日東京市場が下落した理由は3つ考えられると思います。
一つは、衆院予算委員会で、黒田総裁が「現時点で追加緩和は考えていない」と発言したことで
今月の金融政策決定会合で、追加緩和を期待していた投資家が、失望売りに走った可能性です。
二つ目は、米インテルの決算発表後、時間外で株価が5.6%下げたことから
今夜のNY市場にとって、株価の重しになるのではないかという懸念が生じたことです(ロイター)
但し、決して悪い決算ではなく、収益性が高いデータセンター事業の売り上げの伸びが
前期に比べ鈍化したという理由で売られた模様です。
EPS:予想63¢ ➡ 結果74¢
売上高:予想148億ドル ➡ 結果149.1億ドル
ご覧の通り、EPSも売上高も予想を上回っており、後は地合いの問題だと思います。
そして三つ目は、お決まりの中国株安ですが、これには少々異論があります。
何故かと云えば、上海総合指数が年初から下げ続けている原因を
マスコミは景気の減速によるものと決め付けている様ですが
それは下落理由の一部に過ぎず、実際にはもっと大きな理由が考えられるからです。
<中国本土株急落の原因>
①IPOの登録制実施による需給悪化懸念
②昨年7月に実施された大株主等に対する6か月間の売買禁止措置期間終了に伴う需給悪化懸念
③元安に伴う人民元の流動性懸念、しかも春節前は例年流動性が悪化する
④サーキットブレーカーの導入で投資家が混乱し、パニック売りに繋がった
2014年後半から2015年前半の上海総合指数を思い出して頂くと良く解かりますが
2014年10月末の2420ptから、2015年6月12日の高値5178ptまで、何と2.14倍上昇しています。
しかしその時点で、中国経済の減速は既に表面化していましたが
それにも関わらず株価が高騰したのは、政策によって需給が最高潮に達していたことと
ファンドマネージャーや著名なアナリストの買い煽りが主な原因だったと思われます。
http://kabutan.jp/stock/chart?code=0823
その後、当局による信用規制の強化などで、2015年6月12日を境に暴落相場へと変化し
8月~9月の世界同時株安の引き金になったことは記憶に新しいところです。
つまり中国本土市場は、その約8割を個人投資家が占めており
政策を重視して株を買う傾向があります。
従ってサーキットブレーカーはおろか、PMIが何であるかも知らない投資家も多いと言われており
実際には景気後退の不安で株を売っているというより、需給の悪化懸念から
我先にと売り場に並んでいるのが実状だと考えています。
それが如実に表れたのが、新年早々3度も発動されたサーキットブレーカー騒動だったと思います。
勿論中国経済の悪化は日本経済にとって大きな痛手ですが
株式市場に限って考えれば、あまりにも神経質になり過ぎているだけでなく
売り主体の策にまんまと嵌められている様な気がします。
ですからもういい加減、中国ネタに耐性が出来ても良いと思うのですが。
・・・・・と、何時もの講釈を垂れたところで先物相場に目をやると
自信を持って買い建てた筈の17050円が、現在100円程度踏まれています(×_×);
ダウ先物も、昨日の上げ幅を吐き出してもまだ足りない水準まで下げており
投資家心理としては「またか~」「げんなり」そんな心境に陥りますが
昨日の上げ方は、今でも何時もと違う印象を持っており
今夜のNY市場は、ザラバで盛り返すのではないかと、ひそかに期待しています。
以上買い豚に変身したbakakabuのボヤキでした (´(00)` )ゲンナリ