前回の「年間複利で何パーセント運用していたかを計る重要性2」からの続き。
前回の書き込みから大分、間が空いてしまったが続きを書こうと思う。
大体は言いたいことが終わっているが、今回は補足の部分。
前回に、年間20%で福利運用していたとして、それが現物投資のみでの結果であるので、日経平均の上昇率2.2%と比べて年間20%の福利運用は成功と言えると述べた。
今回は、その複利運用の性質。リスク許容度はどの程度だったのか?その辺の話をしたいと思う。
前回の投資モデルをもう一度書いておく。(これは私の成績でありません。)
現物投資のみ。
この成績でわかる事は前回話した通り。
では、これが信用取引での成績だったらどうだろうか?と言っても、信用取引の内容にもよる。例えば、現物+空売りのみは信用という運用をする人も居れば、維持率90%前後で運用する人(元の運用資金約2倍)、50%前後で運用する人(元の運用資金の3倍)、33%ギリギリで運用する人(元の運用資金の4倍弱まで投資可能)と色々なパターンがある。
仮に、信用全力の33%付近で常に運用してこの成績(年間福利20%)という成績だったら、はたして成功と呼べるだろうか?
・・・結論から言うと成功とは言わないはず。
この成績では「たまたま」大損しなかっただけ。退場しなかっただけと考えられる。資金がマイナスに陥るリスクを常に背負っているのに年間20%の福利運用だと、正直・・・私は成功だとは思わない。
結果論から言えば、実際に退場せずに増やせているとも取れるが。・・・しかし今後、同じような成績が続くかという問いがあるならば、難しくは無いかもしれないが終わりが来る可能性は捨てきれない。
逆に、現物+空売りの分を信用で運用をしている人(ほとんど信用分が無い人)ならば年間20%の福利運用は間違いなく成功と言えると思う。
しかし空売りであれば、一発でマイナスになる可能性は0では無い。つまりどう考えても現物で20%の福利運用が出来た人には敵わないのだ。
ちなみにここまで書いて、かの有名なBNF氏が160万前後から現物のみで数百億に増やした事がとんでもなくすごい事なのかが分かると思う。
彼は別格であるし、日本が生み出した最強のモンスター(褒め言葉)であろう。
さて、話を戻すが。このブログタイトルのテーマである。年間複利で何パーセント運用していたかを計る重要性。
纏めると、つまりその人が今までどの程度のリスクを取ってどの程度の成績を出したかを知る事がとても重要という事が言いたい。
これを知っていれば、客観的に比べて自分が取ってきた行動すべてを見つめなおす切欠となりえると思う。
また、これらを知る事で前回の2で書いた通り、自分の得意な投資時期、投資時間軸、得意な銘柄、得意なセクター等を知る事にも繋がるし、逆に苦手な部分も見えてくる。
私はこの色々なメリットがある中で実は、自分の不得意な分野を知るという事が一番重要だと感じる。
単純な事を言えば、自分が不得意なトレードを極力減らす事で残りはすべて普通、ないしは得意なトレードしかしていないのだからパフォーマンスが結果的にそれが一番良い。
と、いうのも私が投資をしてきて思った事がある。得意な事(優位性を持ったトレード)をやり続けるのは結構難しい。投資手法には賞味期限があるからだ。また、自分が正解だと思っていた事が実は間違いだったという可能性もある。その正解では無いのではないか?という感情に常に付きまとわされる。
そして同じ事を繰り返すという行為自体はそれは大きな発見がある訳でもないので時には苦痛になるという事。これはもしかしたら私だけなのかもしれないが。
逆に、自分がしてはいけない事を決め、その通りにするのはあまり苦痛には感じない。ルール作りをしてそれに従い、その中で行って良い事を試行錯誤、または考えるのはとても楽しい。楽しいという感情は重要で、金融リテラシーの向上に繋がる。
金融の知識はあるにこしたことはない。おのずと良い結果に繋がっていく。そう思いたい。
さて、最後に。
よく言われる、投資はプロとアマが同じ土俵で戦うスポーツという言葉がある。これは本当にその通りで、私達アマチュア側にとってプロに対抗する手段はとても大事だ。
実力では敵わなくても、自分の有利な点を押し付ける、または自分の不利な行為をしないというのはどんなスポーツやゲームでも大事で共通している事だろう。
私は個人投資家として機関投資家に勝っている部分がある。それは4半期、または半期毎に好成績を収めなくて良いという部分が優位だと感じている。
別に1年を通して負けていようが、ようは生涯を通じて日経平均より上のパフォーマンスが出せればそれは私にとっての勝ちだ(円の貨幣価値が不変と仮定するならば)。
機関投資家側からすれば、やむを得ない事情で銘柄の売る事もあろうだろう。その弱い部分を私達、個人投資家が攻めていけば良い。
具体的に我々個人投資家として機関投資家にどう対処し、行動すべきかという問いに対しては別のテーマとなるので今回はこの辺で。
また、具体的にどのように投資パフォーマンスを上げるかについては、証券会社を変えて手数料を見直す事であったり、投資期間を変えてみたり、投資情報元を変えてみたり・・・等様々あると思う。まずは自分のパフォーマンスを知り、目標を掲げて、少しづつ改善していく事が大事だ。
また、何か追加で書きたいことがあれば、シリーズの続きを書くだろう。