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3252 日本商業開発
2000年4月に設立。JINUSHIビジネスを基本戦略に、定期借地契約をもちいた不動産投資商品の開発を行っている。
土地を貸して収入を得る借地を使った不動産投資は、安全な投資手法であるものの、旧借地法下では「土地を貸すと返ってこない」というのが借地に対する認識で、土地を貸すことに対する土地所有者の抵抗が強く、不動産投資においてあまり利用されていなかった。1992年の借地借家法の制定により定期借地権制度が創設され、事業用定期借地権という新たな賃貸方式ができ、借地を大きく進歩させた。定期借地権制度では、あらかじめ決めた年数が経過すれば貸した土地は必ず所有者に返還されることを定めている。
同社は、この事業用定期借地権を利用した不動産投資手法をJINUSHIビジネスと名付けた。
事業用定期借地権は10年間から50年間の契約期間を定めることが可能で、長期にわたる安定的な収益が見込める。土地の賃貸期間中にかかる経費は固定資産税と都市計画税に限定される。建物を保有すると保守・修繕・改装などの追加投資がかかるが、土地のみの投資では追加投資は不要。
安定的な収益が長期にわたって見込め、追加投資が不要であるJINUSHIビジネスにより、開発した不動産投資商品を年金基金等の機関投資家に売却する不動産投資事業を主力事業とし、不動産のサブリース、賃貸借およびプロパティマネジメントを行うサブリース・賃貸借・ファンドフィー事業や不動産のコンサルティングおよび仲介を行う企画・仲介事業を手がけている。
12年3月から不動産私募ファンドJINUSHIファンドも組成した。
不動産市況の活況が追い風で、今期(16年3月期)は好調スタートを切っていた。
第1四半期(4月-6月期)に都内屈指の優良案件である渋谷区神宮前5丁目プロジェクトの売却を実現、会社想定超の好条件であった。その結果、今期・第1四半期決算は、売上高119億円(前年同期実績1.5億円)、営業利益57.6億円(△1.4億円)、経常利益56.6億円(△2.6億円)、純利益37.8億円(△1.7億円)、1株当たり純利益223.3円実績、前年同期との比較で桁違いの良好収益の結果を得ていた。この発表が8月上旬、業績期待感が高まり、同社の株価は8月12日に2648円(年初来高値)を付けた。なお8月の年初来高値は、6月10日終値1854円に対して2ヵ月間で上昇率+42.8%の好パフォーマンスになった。
その後、株価は大相場を築いたことから調整、現在は6月頃の株価と同水準の1850円付近で揉み合っている。
しかし、12月14日に同社は通期業績予想の上方修正、増配見込みを発表した。
売上高165億円→173億円億円(前期比+6.4%)、営業利益47.8億円→61億円(+71.9%)、経常利益39億円→55億円(+84.1%)、純利益25億円→35億円(+87.8%)、1株当たり純利益146.8円→205.6円見込みとした。
期末の一括配当は35円予想→45円予想に増額修正した。
会社側では上方修正について、来期(17年3月期)の売上、利益計画が会社想定より拡大する見通しから、今期の事業計画を活発化させたとして、中長期的な業績拡大を暗示する好感できる内容。
これを受けて株価は1700~1800円の下値圏からは浮上したものの、6月の株価水準に戻しただけで、出遅れが目立つ。
上方修正後の今期利益水準から、当面の株価は2100円付近に反発すると見ている。
買いメドは1890円前後まで、想定の取り組み期間は3-4週間程度。想定目標株価は@2100円付近への上昇を期待。
一方、損切りについては1560円割り込みでリスク許容に応じて要検討と考える。
なお、取得株価、想定目標株価、損切りラインなどは、あくまでも参考値としての目安記載であり、投資家個々にリスク許容度などトレードの感覚は異なるため、ご自身の取引ルールやご判断を優先することが大切になる。
(18日終値@1836円に対する目標株価の想定上昇率+14.3%前後)
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