先日、有名私立大学の経済学部の学生と話をする機会があった
その学生のゼミの教授が良い先生らしく、学生の人気もあるらしい
学生から聞いた話によると
そのゼミの教授は
「これからスタグフレーションになる」
「ケインズ経済学の処方箋では、解決できない」
と教えてくれたらしい
この日記でも書いた
残念ながら、多くの人は、この教授のように通貨膨張による危機感を持っていない
表向きの専門家がアメリカ経済は回復しているなどと説明すると鵜呑みにしてしまう
心地よい無感覚の中で毎日を忙しく過ごしている人が多いようだ
素人のマーケットメモ㉓
素人のひとりごと日記です。
(すべて正しくは信頼できる専門家へ)
足元のマーケットのことも含め思いつくままに書いてみたい
○中国
先週半ば、ニュースでは、中国の人民元切り下げで日本株が下がったと報道していた
ただ、人民元切り下げは直前の野村総研のリチャード・クー氏のリポートでも
予想されていたように、ヘッジファンド等のプロ投資家にとってはあまり驚くような
ニュースではなかった
確かに、中国の経済減速の問題は深刻で将来大きな問題になると思いますが、
中国政策当局による財政・金融政策にまだ余地がある
バブル崩壊するのは、もう少し先になると思う
総務局統計局のデータによると、中国の名目GDP比に占める総固定資本形成の
比率は46%も占める。(日本は21%)
名目GDPの半分近くをインフラ整備が占めているのは、異常・・・
中国の危機はどうなるのか?
参考にするため記憶に新しいリーマン・ショックのときを思い出してみる
2007年3月2日
サブプライムモーゲージを手がける大手のニュー・センチュリー・ファイナンシャル
経営破綻が懸念されるとしてNYSEでの取引が停止され、上場廃止
4月2日 連邦倒産法第11章の適用を申請
2007年6月22日
ベアスターンズ傘下のヘッジファンドが運用に失敗し多額の損失を出す
このとき日経新聞の見落としやすいところに小さな記事が載る
(日経新聞を読むときは、小さな記事を見落とさないことが大切)
その後、専門家による「大丈夫~」の大合唱
「サブプライムローン問題などたいしたことはありません!」
「大丈夫です!」
2008年9月15日
リーマン・ショック
世界金融危機の始まり(現在も進行中)
ニュー・センチュリーで問題が表面化してから、リーマン・ショックまで1年6ヵ月
今回の中国バブル崩壊は、もう少し先になるかもしれません
マスコミたちは普段勉強していないので、すぐ「ショック」と報道する
わかっている人にとっては、「やっぱり、来るべき時が来た」になる
中国の経済問題は引き続き注意が必要ですが、先週の株価の一時的な下落は
おそらくSQを前にしたヘッジファンドの仕掛けの可能性が高い
8月13日も日経平均先物に1ショット1億2000万円の成り行き買いが
入ったりしてショート・カバーを誘発していた
何度も日記に書いている日経平均寄与度トップのユニクロ、(9983)
ファーストリテイリングのチャートを見ている人は、短期的に日経平均株価が
上昇する可能性が高いとわかったと思う
前日8月12日の夜間、日経平均先物で20060円になっているのを見ましたが
SQを前にした仕掛けとわかっていれば、超短期でも買うことができた
専門家の説明の通り、中国の人民元切り下げで株価が下がったなどの説明を
鵜呑みした人は、なかなか利益を上げることは難しかったかもしれません
その後、専門家は、株価が上昇したことをどう説明したのか?
「いったん懸念が後退した」などと説明していた(-_-;)
多くの人が見ているテレビに出て話をするなら、
もっと勉強してから話をされたほうがよいと思う
○投資主体別売買動向
投資で参考にしたいは、本当のプロの投資行動
何度も書いた金投資を例にすると
本当のプロでわかりやすいところでは
鉱山会社の運用担当者になる
本当はジム・ロジャーズなどがいいのですが
教えてくれません・・・
鉱山会社は、現場の状況もよくわかっているプロ中のプロ
金投資家にとって、その運用動向、先物のポジションをエクセルシートなどにまとめて
毎週チェックすることは当たり前のこと
投資では、当たり前のことを当たり前に継続することが大切
「当たり前のことを当たり前にすることが非凡」
と先人に教えてもらったことがある
株式の場合は、プロ中のプロはゴールドマン・サックスなどの海外投資家になる
その動向をチェックすることは当たり前のこと
そのひとつが投資主体別売買動向になる
直近週間
海外投資家 267,200(百万円)の大幅買い越し
信託銀行 93,920(百万円)の売り越し
個人投資家 250,341(百万円)の大幅売り越し
直近の数字を見ると、プロの多い海外投資家が買い越し
情報の量と質で負ける個人投資家(除くみんかぶの会員さん)が売っていた
GPIFの買い余力はまだありそう
データを見ると、株価はまだ上昇する可能性がある
ただ、世界経済にはたくさんのリスクがあるので慎重に投資したい
○炭鉱のカナリア
リスクオフになったとき、日本株が調整するのは、後になることも考えられるので
マーケットから早くリスクを感知したい
炭鉱のカナリアとは、危険が迫っていることを知らせてくれる前兆のこと
炭鉱のカナリアをネットで調べると
金(ゴールド)
原油、鉄、銅などの商品
ジャンクボンド、新興国の債券、米国の小型株
VIX指数
などとある
ジャンクボンド、新興国の債券などは
証券会社などの金融機関で熱心に勧めている商品でもあるので
該当の投資信託の基準価格をチェックするのもよい
個人投資家に人気のあるトルコリラなども参考になるかもしれません
また、世界金融危機が続いているので世界の銀行株はチェックしたい
経営の厳しい世界の大手銀行株価の方が、
空売りが入るので早く反応する可能性がある
アメリカだと、シティ、バンク・オブ・アメリカなど
日本の銀行だと三菱UFJ、三井住友、みずほの3大メガバンクの
株価をチェックしてもよい
○TPP(前回の日記と同じ)
専門家の話にもありましたが、TPPが合意しなかったので、
株価にはプラスにならなかった
TPPに合意することが日本にとって良いことかどうかは別として
8月末の再交渉で合意すれば、日本株にとってプラスの材料になる
売り方は警戒するだろう
環太平洋連携協定(TPP)は、今回も最終合意が先送りされた。交渉をリードする
米国の政治日程を考慮すれば、甘利明TPP担当相が言及した8月末までの次回
閣僚会合が「ラストチャンス」になる。(ロイター記事より)
ただ、仮にTPP合意して株価が上昇しても長くは続かないと思う
もちろん、同意するかどうかはわかりません
○ドルインデックス
米利上げがテーマになっているのでここは見落とせない
現在96.61
ここが100を超えてくると注意してもよい
・・・
株式については
短期 やや強気
中長期 弱気です
金(ゴールド)については
短期 やや弱気
長期 強気です
みんかぶ予想はそのままにして様子を見たい