年間複利で何パーセント運用していたかを計る重要性2

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年間複利で何パーセント運用していたかを計る重要性2

前回のブログの続き。 


前回を読んでる事を前提に、では具体的に年間の運用率を知ってるとどのような効果があるか考えてみる。

投資歴8年年目の方が居たとして、例えばその方がその方が2008年1月1日から100万円でスタートして2014年末には358万になったとすると、(あくまで例。アルメイダの運用モデルでは無いのであしからず)

2008年100万(9月リーマンショック)
2009年70万
2010年120万
2011年100万(3.11東日本大震災)
2012年160万
2013年300万
2014年358万

例えばこんな感じの運用だったとすると、年換算で20%の複利で運用してた事になる。
見ての通りお金は当初より258万円増えているので増やすというのが成功とするならばこれは成功と言って良いかもしれない。

で、この年間の運用率20%という数字を知っているとどのような効果があるか。それが今回言いたい部分。

1)リターンを知ることが出来た。

この年間運用率20%という数字は投資リターンという事。7年という歳月をかけて得たリターンなので、例えば8年目にブレが生じたとしても+500%とかにはならないという事がなんとなくわかると思う。
ちなみに、この例では年ごとにみていくとアベノミクス初動で大きく利益を上げている年がある。この時のリターンは2倍にも迫る勢いだ。

個人的にアベノミクス初動の年はまさにボーナス相場だったと思っていて、このボーナス相場で2倍近くの利益が出ているならば、もし同じような相場が来た時に同じような比率でポジションを取れば同じようなリターンが取れるという予想や目標が出来る。
この、こういう相場が来たらこのくらいのリターンが期待できるという予想が出来るという事がとても大事で、これを知っていれば、どこでリスクを取れば良いのか、どこでリスクを抑えるべきかが分かるのだ。

逆にリーマンショックや3.11の時は運用資金がダウンしている。これはこのようなイベントが起きてしまうとこのくらいドローダウンしてしまうかが分かる。。つまりリスクを抑えるべき相場だ。これを知っていれば心構えが出来る。同じような相場が来た時のドローダウンを知っておくのもとても重要だ。

2)リターンの性質を知る

実は、同じ運用益を出していた人が居たとしても手離しで喜んではいけない。
今回の例で最初にあえて書かなかったが、信用買いを一切せずに現物のみで当初の100万円を運用し続けた場合をモデルとしていた。

では、このリターンは平均値として優秀なのかどうなのか?というのを知る必要がある。これを知っておかないと、単なる上昇相場で儲けただけなのかもしれないし、あるいは本格的なリセッション相場が来た時に当初の100万円を割り込む可能性が出てくるだろう。
なので、まずは年間で大きなイベントがあったリーマンショックとアベノミクス初動の年を見比べてみようと思う。

2007年末の日経平均は15307円。2008年末の日経平均は8859円なので、1年間に約40%のダウンしている。
このモデルでは100万が1年で70万になっている。つまりマイナス30%。これは運用という面ではマイナスだが、日経平均の下落に比べてマイナスが浅い。

一方で、2012年末日経10395円で2013年末に16291円になった年の運用は160万→300万となっており、日経が57%の上昇に対して運用は88%の上昇となっている。
ここでも、日経平均を上回っている事が分かり、上昇相場でも下落相場でも日経平均よりもパフォーマンスが上回っている事が分かると思う。

これらは個別の年間を比べているが、最初の年間運用率が20%という数字を使って比べるならば日経平均の複利で何パーセント増えているのかを計算して比べてみるとよい。
7年で日経は15307円→17450円なので、約2.2%ずつ増えている事になった。2.2%に対して運用が20%なので成功!と言えると思う。

今回のモデルでは現物のみのリスクしか取っていないので、成功!とした。・・・しかし、成功ではないパターンもある。そう、それはもっとリスクを取って運用している場合の話。
つまり信用取引をしている場合だ。信用取引で常に全力の方が年間20%の運用益だと果たして成功と呼べるのかどうか?

次回「年間複利で何パーセント運用していたかを計る重要性3」ではその辺を書いてみたいと思う。

今回の話のまとめ
・自分の実力(リターン)を知っていれば、上昇相場や下落相場の資金の増減を予想する事が出来る。
・今回のモデルでは現物オンリーなので基本は買い。そして、この買いで年率20%の運用益は日経平均2.2%よりもパフォーマンスが良い事がわかった。
・データが揃ってくると、自分の運用の仕方は上げ相場に強いor下げ相場で耐性がある等が分析によって分かってくる。自分の得意な相場を知っておくのも重要。
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