これはアノマリーの一種とも言えますが
例えば何度も1000円の壁に跳ね返されていた銘柄に新たな材料が生じ
一気に1000円を突破することがあります。
勿論直ぐ跳ね返される場合も多いのですが、中には大台を突破した途端勢い付く銘柄もあります。
こういう現象は株価の節目(ラウンド数字)ごとに起こり易いので
たまには株価を基準に銘柄の位置付けを確認することが、お宝銘柄の発見に役立つかも知れません。
ところで株価の節目(ラウンド数字)といえば、100円、200円、300円などもそうですが
最も注目したい節目は500円の壁だと考えています。
その理由として、100円~200円の銘柄には無配が多いのに対し
この株価水準には値頃感の割にファンダが良好であったり利回りの大きい銘柄が比較的多く
中には500円の壁を上抜けた後、株価4桁まで一気に駆け上がるケースもある様に思います。
そして次は3桁→4桁、つまり1000円の壁です。
節目の中でも株価の桁が一桁上がる場合は一般的に他の節目より抵抗が強く
この壁を突き破って上昇する銘柄は需給にも恵まれ
市場からかなり注目されている場合が多いというのが個人的な印象です。
しかし株価が節目を超えても、その後行ったり来たりでは強いとは言えません。
株価が力強く上昇を続ける銘柄は、節目を抜けると一気に次の節目を目指すことが多く
短期間(一か月くらい)に節目を二つも三つも超えて行くことがあります。
つまり一気に500円や1000円の節目を上抜け、さらに上昇傾向が続く銘柄は
「もうはまだなり」の典型で、需給面でまだまだ上昇する可能性を秘めていると言えそうです。
因みに株価が3000円を超えると刻み値が1円から5円に上がります。
ですから3000円の壁も極めて重要で、ここを突破するとしばしば値動きが軽くなり
あっという間に5000円突破ということも珍しくありません。
チャートが右肩上がりで、しかも株価が節目に差し掛かっている銘柄をマークして置くと
案外「お宝銘柄」に遭遇するかも知れません。
但し仕手株の様にファンダとは関係なく、ただ短期資金の流入で急騰している銘柄は
逆に株価の節目が天井になる場合が多いので要注意です。
何故なら、株価が節目を超えると、上昇にさらに弾みが付くという投資家心理を
仕手筋や機関投資家が上手く利用して売り抜けようとするからです。
この様に、ラウンド数字に多く存在する株価の節目にはしばしばドラマがあるので
投資家心理を踏まえて注目してみるのも、投資戦略の一環として面白い気がします。
(参考:株価が節目にある銘柄の調べ方の一例)
http://jp.kabumap.com/servlets/kabumap/Action?SRC=marketList/base&page=1§or=all&dg=bdc1d008ac24ab4b98cb86b1020311385e7b108965215c00037710af94d54b38
全銘柄の中から株価が節目にある銘柄を探すのはかなり面倒なので
例えば添付資料(株マップ.com)のデータをExcelにコピーして加工するのも一考かと思います。