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30代共働き夫婦のサバイバル家計術
3度の「タメ期」を見逃すな(M&I電子版セレクション)2014/04/30 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1207文字 PDF有 貯蓄しやすい機会は人生で3回あるといわれています。独身時代から夫婦のみの時代、子供の幼少期、子供の独立後です。 子育て期間は教育費などの出費がかさむため、ためづらくなります。夫婦のうち一方が仕事をする「片働き」になると特に難しくなります。表を見ると、世帯当たりの金融資産保有額は、子育て世代の30代、40代ではあまり大きく伸びていません。金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロ世帯の割合も3割を超えています。 ライフステージ別に「タメ期」を考えてみましょう。独身時代から夫婦のみの時期(子育て前世帯)は人生でもっとも貯金をしやすい時期です。この時期は世帯の手取り月収の25~30%程度を貯金に回せると理想的です。共働きだと家計に余裕があるため、つい浪費しがちですが、給与からの天引きや自動積み立てを使い、貯蓄分を先取りして残ったお金で生活することを心がけましょう。 子供の幼少期はまだ養育費にそれほどお金がかからないため、比較的ためやすい時期です。特に保育園や幼稚園に入園する前や子供が小学校低学年(公立小学校の場合)の時期はためるのにいい機会です。世帯の手取りの10~20%程度を貯蓄したいところです。 小学校高学年頃から子供は大人と同程度の食費が必要になります。さらに、学習塾や部活動にかかる支出なども想定しておかなければなりません。成長が著しい幼少期に子供の洋服代などにお金をかけ過ぎず、レンタルなどを上手に利用しながら成長期のためにお金を蓄えておきましょう。 子供が高校・大学時代は多くのご家庭で年収の4割近くが教育費に費やされています。日本政策金融公庫の調査によると、高校入学から大学卒業までに必要な費用は子供1人当たり1055万円。親の平均世帯年収は552万円で、年収に占める教育費の負担割合は平均で約40%に達します。 子供の独立後は夫婦2人の生活に戻るために、人生で3回目の「タメ期」を迎えます。高齢になれば若い頃と比べると物欲などが少なくなり支出が減る半面、医療費や介護にかかるお金が増えるなど、お金がかかる支出項目が変化していきます。この時期は2人の老後準備をする絶好の機会になります。定年までに世帯の手取り月収の30%程度はためていきたいものです。 子供を持つタイミングが遅い家庭の場合、最後のタメ期の期間が短くなる、あるいはなくなる(子供の独立が退職時期よりも後になる)ことがあるので注意しましょう。 人生の中でお金をためやすい時期は短いものです。すでに機会を逃してしまったという人は、次のタイミングを逃さないでください。また、共働きにして世帯収入を増やしたり、大きな固定支出(住居費、自動車費用、保険料)を減らす努力をしたりすれば、子育て期間中でも貯蓄を増やすことはできます。夫婦で協力しましょう。(ファイナンシャルプランナー花輪 陽子)▼マネー→住宅・家計→30代共働き夫婦のサバイバル家計術
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