政府は、日本近海に眠る鉱物や天然ガスなどの海洋資源開発を強化している。日本近海には次世代エネルギー資源「メタンハイドレート」やハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)などが存在し、他国に頼らない安定的な「自前資源」(経済産業省幹部)として商業化に向け本腰を入れている。世界有数の領海・排他的経済水域(EEZ)を活用し、資源の多くを輸入に頼る資源小国からの脱却を狙う。
2014年度は、4月から海洋資源調査船「白嶺」が調査に当たるコバルトリッチクラストのほか、海底から噴き出る熱水に含まれる金属成分が沈殿してできた「海底熱水鉱床」に眠る銅や鉛、亜鉛などの埋蔵量調査を沖縄海域などで進める。昨年1月には沖縄海域で海底熱水鉱床の調査を行い、白嶺の掘削能力を生かして海底下深くに存在する未知の鉱床を発見しており期待が高まる。