boxstarさんのブログ
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初めてのアメ車、ポンティアック・グランプリ
予定通り、2週間ほどでToddから車が到着したとの連絡が入りました。とうとう私が乗り込む愛車が到着したのです。
あのときは本当に興奮しました、直ぐにでも車を見に行きたい気分でしたが、高まる気持ちを抑えて予定の日まで待ちました。
そして、約束していた日に工場に行き、これから1年間供に戦う相棒との対面を果たしました。
ブルーメタリックのボディに覆われたその車は、圧倒的な迫力でもって私の視界に入ってきました。5.7L V8エンジンに
400馬力のパワー、ローカルクラスの車ではありましたが、
400馬力というと結構な力です、市販車で言うならフェラーリ
F-360と同じくらいです。
ブットイ鉄パイツで作られた車体フレームは頑丈そうでしたが、いかにも手作りといった感じでした。余談になりますが、通販で車のパーツは全て手に入ったりします。もちろんこの車体フレームもです。とにかく、一通りチェックした後、コクピットに入りました。
鉄パイプに囲まれ必要なもの意外は一切ありません、タコメーターとスターターボタン、ブレーキファンのスイッチと
トランスミッションのレバー、体にぴったりフィットする鉄製のシート、なんとも言えない雰囲気に包まれていました。
「これから本当にこの車でレースをするんだな」そんなことを考えながら軽い緊張感を楽しんでいました。
次はいよいよ初走行、再来週の金曜日のレース前の後悔練習日に初走行をすることにしました。
そして、何枚かの写真を記念に撮影して工場を後にしました。
自宅に戻ってから例のBobbyに電話を入れて彼の家に報告に行きました。彼も非常に喜んでくれてNascar談義に花が咲きました。Bobbyは21歳の若者でしたが、ひげを蓄えて堂々たる体躯の持ち主で、見た目は30歳くらいに見えました。とても気さくな本当に良いヤツで、気が合ったというかウマが合いました。彼とはこれがきっかけで本当に仲良くなりました。
とにかく、あらゆる困った場面でいつも助けてくれました。
足として使っていたシビックの修理や、それこそ何か買い物に行くときも、ここに行けば良いとかあそこは高いから駄目だとか、日常生活においてのあらゆることのアドバイザーになってくれていました。今でも、何時かアメリカに帰れることがあったら彼に恩返しをしたいと思っているほどです。
これはアメリカ滞在の最後の方でわかったことなんですが、確かにアメリカ人はオープンだし話もし易いし人見知りもあまりしないようなんですが、実は内面は日本人保守的なような気がします。というのも、直ぐに話もできるし仲良くなれますが、本当の深い所まで話したりできるようになるには
かなり時間がかかります。結構、本心を隠して言わないような感でした。そして、日本人はハッキリ物が言えないとか言いますが、実はアメリカ人の方がいわないのではないだろうか、と思えることが多々ありました。まあ、人間、どこに行ってもあまり変わらないということなんでしょうか。
毎日悶々としながら練習日までの日を過ごし、6月の下旬にとうとうその日がやってきました。
前の日は色んなことを想像しながら中々眠れませんでした。
当日、フリーウェイを走りながら、逸る気持ちを抑えるのに必死でした。そして、意気揚々と予定時間通りにSpeedwayに到着したのですが、待てど暮らせどチームは到着しませんでした。結局、1時間も遅刻して到着しました。アメリカ人は時間にルーズだとは聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。結局、このチームの遅刻癖は最後まで直りませんでした。若干イラついてしまっていましたが、初めて乗るストックカーへの緊張感の方が勝り、じっと準備が整うのを待ちました。その間、無線の使い方、エンジンのかけかた、コースに入ってからの注意点、等々、ドライブに必要ことのレクチャーを受けました。
到着から1時間ほどしてようやく走る準備が整いました。
レーシングスーツに着替えて、ヘルメット、シューズ、クラブを見につけ車に乗り込みました。アメリカではハンズデバイスという首のサポート器具は義務づけられていたのでもちろんそれも装着して乗り込みました。
NASCARでは、全ての車にデッカイネックサポートがシートに取り付けられているので、シートに座ると殆ど首を回せません。その上、ボンネットがそうとう張り出していて、車の前部分は全く見えません、とにかく視界が死ぬほど悪いのです!こんな視界の悪い状態で、その狭いトラックの中を猛スピードで走り回るのです。慣れるまでは本当に緊張を強いられました。
そして、エンジンをかけてトラックの外側車を並べ順番を待ちました。アメリカでは練習での明確なクラス分けはなく、早いもの勝ちでコース入って行くのです。順番を待っている間、相当に緊張していました。6月のカルフォルにアは本当に熱く、汗がヘルメットの中を滴り落ちて止まりませんでした。そして、いよいよ順番が回ってき、オフィシャルにコースインを促されました。
ミッションを1速に入れてゆっくりスタート、人生初のオーバルコースインでした。無線でのクルーの指示に従いながらコースでタイヤを温めつつイン側をゆっくり走行、そうしている間も速い車は外側をバンバン通過して行っていました。
初めて運転するストックカーは思ったより身軽な感じで、重さも左程感じませんでした。色々なセッティング調整で常に車が左側を向くようにされており、ハンドルを右に切らないと真っ直ぐ走ることができない状態になっていました。
そして、クルーからの指示がありアクセルを全開にして外側の走行ラインに入りました。
スピード感は思ったほど速くなかったのですが、何しろ曲がったと思ったら直ぐに次のコーナが迫ってき、息つく暇もありません、また、長年のロードコースを走ってきた癖で、コーナーをアウト、イン、アウトで走ってしまっていたのですが、IrwindaleSpeedwayのコーナーは、Rも大きくバングかなりついていて、さらにそのバンク角が内側から外側まで3段階になっていて、普通にアウトインアウトで走ってしまうと極端にタイムをロスしてしまうのです。
とにかく無我夢中で走りましたが、最初のセッションはもうボロボロ、トップタイムから3秒も落ちるという酷いものでした。とりあえず無事にピットに戻ることができましたが、とにかく汗びっしょりのクタクタでかなり消耗してしまいました。しかし、感触としては、思ったほど車も乗りにくく無かったしコツさえ掴めば結構いけそうな気がしていました。
色々とToddから指示をもらいつつ、練習時間の終わる9時まで
ずっと走り続けて、最終的にはトップから2秒落ちくらいまで詰めることができました。途中、何回かスピンを喫してしまいましたが、特に車を壊すこともなく無事に練習を終えることができ、まずまずのスタートを切ることができました。
クルー達からは「初めてでこれなら上等!」と励まされましたが、自分としてはもうちょっと行けると思っていたので素直に喜ぶことはできませんでしたが、とにかくトラブルが何も無かったのは幸いでした。
練習の後、色々とToddからアドバイスを貰いその日のドライビングをおさらいしてその日は終了しました。
結果にやや不満はあったものの、ここち良い疲労感に襲われつつSpeedWayを後にしました。
帰りのハイウェイでの運転がかなり変な感じで、足車のシビックが非常に軽く感じて他の車に接近したときの恐怖感が異常に減退していました。気をつけないといけないなと思いながら2時間の自宅への道のりを運転していました。
自宅に着いてからも、レースカーを運転していた感覚が中々抜けませんでしたが、ドッと疲れが出てシャワーを浴びて倒れるように床に就きました。
次回に続く
あのときは本当に興奮しました、直ぐにでも車を見に行きたい気分でしたが、高まる気持ちを抑えて予定の日まで待ちました。
そして、約束していた日に工場に行き、これから1年間供に戦う相棒との対面を果たしました。
ブルーメタリックのボディに覆われたその車は、圧倒的な迫力でもって私の視界に入ってきました。5.7L V8エンジンに
400馬力のパワー、ローカルクラスの車ではありましたが、
400馬力というと結構な力です、市販車で言うならフェラーリ
F-360と同じくらいです。
ブットイ鉄パイツで作られた車体フレームは頑丈そうでしたが、いかにも手作りといった感じでした。余談になりますが、通販で車のパーツは全て手に入ったりします。もちろんこの車体フレームもです。とにかく、一通りチェックした後、コクピットに入りました。
鉄パイプに囲まれ必要なもの意外は一切ありません、タコメーターとスターターボタン、ブレーキファンのスイッチと
トランスミッションのレバー、体にぴったりフィットする鉄製のシート、なんとも言えない雰囲気に包まれていました。
「これから本当にこの車でレースをするんだな」そんなことを考えながら軽い緊張感を楽しんでいました。
次はいよいよ初走行、再来週の金曜日のレース前の後悔練習日に初走行をすることにしました。
そして、何枚かの写真を記念に撮影して工場を後にしました。
自宅に戻ってから例のBobbyに電話を入れて彼の家に報告に行きました。彼も非常に喜んでくれてNascar談義に花が咲きました。Bobbyは21歳の若者でしたが、ひげを蓄えて堂々たる体躯の持ち主で、見た目は30歳くらいに見えました。とても気さくな本当に良いヤツで、気が合ったというかウマが合いました。彼とはこれがきっかけで本当に仲良くなりました。
とにかく、あらゆる困った場面でいつも助けてくれました。
足として使っていたシビックの修理や、それこそ何か買い物に行くときも、ここに行けば良いとかあそこは高いから駄目だとか、日常生活においてのあらゆることのアドバイザーになってくれていました。今でも、何時かアメリカに帰れることがあったら彼に恩返しをしたいと思っているほどです。
これはアメリカ滞在の最後の方でわかったことなんですが、確かにアメリカ人はオープンだし話もし易いし人見知りもあまりしないようなんですが、実は内面は日本人保守的なような気がします。というのも、直ぐに話もできるし仲良くなれますが、本当の深い所まで話したりできるようになるには
かなり時間がかかります。結構、本心を隠して言わないような感でした。そして、日本人はハッキリ物が言えないとか言いますが、実はアメリカ人の方がいわないのではないだろうか、と思えることが多々ありました。まあ、人間、どこに行ってもあまり変わらないということなんでしょうか。
毎日悶々としながら練習日までの日を過ごし、6月の下旬にとうとうその日がやってきました。
前の日は色んなことを想像しながら中々眠れませんでした。
当日、フリーウェイを走りながら、逸る気持ちを抑えるのに必死でした。そして、意気揚々と予定時間通りにSpeedwayに到着したのですが、待てど暮らせどチームは到着しませんでした。結局、1時間も遅刻して到着しました。アメリカ人は時間にルーズだとは聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。結局、このチームの遅刻癖は最後まで直りませんでした。若干イラついてしまっていましたが、初めて乗るストックカーへの緊張感の方が勝り、じっと準備が整うのを待ちました。その間、無線の使い方、エンジンのかけかた、コースに入ってからの注意点、等々、ドライブに必要ことのレクチャーを受けました。
到着から1時間ほどしてようやく走る準備が整いました。
レーシングスーツに着替えて、ヘルメット、シューズ、クラブを見につけ車に乗り込みました。アメリカではハンズデバイスという首のサポート器具は義務づけられていたのでもちろんそれも装着して乗り込みました。
NASCARでは、全ての車にデッカイネックサポートがシートに取り付けられているので、シートに座ると殆ど首を回せません。その上、ボンネットがそうとう張り出していて、車の前部分は全く見えません、とにかく視界が死ぬほど悪いのです!こんな視界の悪い状態で、その狭いトラックの中を猛スピードで走り回るのです。慣れるまでは本当に緊張を強いられました。
そして、エンジンをかけてトラックの外側車を並べ順番を待ちました。アメリカでは練習での明確なクラス分けはなく、早いもの勝ちでコース入って行くのです。順番を待っている間、相当に緊張していました。6月のカルフォルにアは本当に熱く、汗がヘルメットの中を滴り落ちて止まりませんでした。そして、いよいよ順番が回ってき、オフィシャルにコースインを促されました。
ミッションを1速に入れてゆっくりスタート、人生初のオーバルコースインでした。無線でのクルーの指示に従いながらコースでタイヤを温めつつイン側をゆっくり走行、そうしている間も速い車は外側をバンバン通過して行っていました。
初めて運転するストックカーは思ったより身軽な感じで、重さも左程感じませんでした。色々なセッティング調整で常に車が左側を向くようにされており、ハンドルを右に切らないと真っ直ぐ走ることができない状態になっていました。
そして、クルーからの指示がありアクセルを全開にして外側の走行ラインに入りました。
スピード感は思ったほど速くなかったのですが、何しろ曲がったと思ったら直ぐに次のコーナが迫ってき、息つく暇もありません、また、長年のロードコースを走ってきた癖で、コーナーをアウト、イン、アウトで走ってしまっていたのですが、IrwindaleSpeedwayのコーナーは、Rも大きくバングかなりついていて、さらにそのバンク角が内側から外側まで3段階になっていて、普通にアウトインアウトで走ってしまうと極端にタイムをロスしてしまうのです。
とにかく無我夢中で走りましたが、最初のセッションはもうボロボロ、トップタイムから3秒も落ちるという酷いものでした。とりあえず無事にピットに戻ることができましたが、とにかく汗びっしょりのクタクタでかなり消耗してしまいました。しかし、感触としては、思ったほど車も乗りにくく無かったしコツさえ掴めば結構いけそうな気がしていました。
色々とToddから指示をもらいつつ、練習時間の終わる9時まで
ずっと走り続けて、最終的にはトップから2秒落ちくらいまで詰めることができました。途中、何回かスピンを喫してしまいましたが、特に車を壊すこともなく無事に練習を終えることができ、まずまずのスタートを切ることができました。
クルー達からは「初めてでこれなら上等!」と励まされましたが、自分としてはもうちょっと行けると思っていたので素直に喜ぶことはできませんでしたが、とにかくトラブルが何も無かったのは幸いでした。
練習の後、色々とToddからアドバイスを貰いその日のドライビングをおさらいしてその日は終了しました。
結果にやや不満はあったものの、ここち良い疲労感に襲われつつSpeedWayを後にしました。
帰りのハイウェイでの運転がかなり変な感じで、足車のシビックが非常に軽く感じて他の車に接近したときの恐怖感が異常に減退していました。気をつけないといけないなと思いながら2時間の自宅への道のりを運転していました。
自宅に着いてからも、レースカーを運転していた感覚が中々抜けませんでしたが、ドッと疲れが出てシャワーを浴びて倒れるように床に就きました。
次回に続く
その車でオーバル全開は怖いでしょうけど、気分爽快かも(素人だから言えることですけど)。でも、中継で福山さんが高速道路を走っていて、出口にスピードを落とさずにそのまま突っ込む感覚といっていましたが、そう言われると恐怖感に襲われます。バンクがあるとはいえ怖いでしょうね。
とりあえず初オーバル走行おめでとうございます。次回を期待しています。
NASCARは窓から出入りするんですよね、結構面倒です。
一度練習でCalifornia Speedwayで600馬力のエンジンで
NEXTELCUPの車と全く同じシャシーを持った車で走ってみたことがあります。7000回転くらいしか使わせてくれなかったので、速度にすると250kmくらいですかね、そのくらいだと本当に楽に運転することができました。恐怖感も全くありませんでしたね、300km近くになると全く違うんでしょうね、ただ、おそらくは福山さんはショートオーバールを走ったことがないのではないでしょうか?定かではありませんが、とにかく一周600mとか800mのショートオーバルは難しいですよ、また違った怖さがありましたよ。
ほんと~にレース専用車なんですね。
それにしても奇麗なブルーです。レースで映えますね~☆
トップから2秒落ちくらいなんてのっけからヤルナ♪
一周が800mしかないので2秒おちだと全くお話になってないんですよね、
次の初レースのことを書きます、そこでは結構やれたんですよ。