ぷらっとホームのベストセラーマイクロサーバOpenBlocksにM2Mビッグデータ集配信ソフトウェアオプションを追加
コムツァイト社製M2Mゲートウェイソフトウェアを正規オプションとして発売開始
2013年11月26日、ぷらっとホーム株式会社(証券コード:東証6836、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木友康、以下ぷらっとホーム)は、Linuxマイクロサーバ「OpenBlocks」のM2Mゲートウェイオプションに、コムツァイト社製のM2Mゲートウェイソフトウェアを正規オプションとして追加することを発表しました。
M2Mゲートウェイソフトウェアオプション開発の背景
近年注目を集めているビッグデータは、様々な情報をインターネット等の汎用ネットワーク経由でセンター側のクラウドシステム等に集積し、運用するシステムとなっています。
一方、こうしたビッグデータ用の情報を集めることを目的としたM2M(Machine to Machine:機器間通信)やセンサーネットワークで用いられる温度計や湿度計、周波数測定器、圧力測定器などの様々な端末機器は、通常、インターネット通信ができません。そのため、これら端末機器とセンター側とのビッグデータシステムを接続するためには、両者の仲立ちをし、通信手順(プロトコル)の変換を担当する「ゲートウェイ」と呼ばれる装置を必要とします。
ところがこのような装置は専用機のため高額であったり、また、様々な端末機器との汎用的な接続を行うためにはシステムを個別に開発する必要があったりと、膨大なコストが発生していました。また、たとえインターネットにつながったとしても、端末機器側からセンターへの片方向通信のみであり、センター側から端末機器に対する情報配信を行うことができず、M2Mにおいてインターネットを介した双方向通信を実現することは極めて困難でした。
M2Mゲートウェイソフトウェアオプションの特長
コムツァイト社のM2MゲートウェイソフトウェアはM2Mやセンサーネットワークに使用される様々なプロトコルに対応し、通信を可能にするソフトウェアです。M2MゲートウェイソフトウェアオプションをOpenBlocksで使用することにより、これまでプロトコルが異なるために接続ができなかった各種センサーデバイスと中央の各種クラウドサービスの間のデータ通信が可能となります。
また、M2Mゲートウェイソフトウェアオプションは、各種装置により多拠点で生成された膨大なデータを、時系列情報を保持したままセンターへ伝送する仕組をもち、同時に、センターへ伝送された時系列データを、ビッグデータ処理のために、各種既存のデータベースや構造・非構造データベースで容易に利用するための収集・蓄積・管理の仕組ももちます。さらに、HTTPベースのIEEE1888プロトコルを通信規格に採用しており、ファイヤーウォールとの相性がよく、セキュリティを保ったまま、現場のゲートウェイから先につながる各種機器(モータやスイッチ、PLC等)を制御する事が可能で、これまで困難であった「インターネット越しのPush制御」が可能となります。
M2MゲートウェイソフトウェアオプションをOpenBlocksで導入することにより、これまで非常に高額であった多拠点におけるM2Mやセンサーネットワークを用いたビッグデータの時系列利用や、インターネット越しのPush制御を驚くほど容易に、またコストを抑えて行うことが可能です。
M2Mゲートウェイソフトウェアオプションの製品詳細
M2Mゲートウェイソフトウェアは大きく2つのコンポーネントから構成されます。
1) 25.XGW
25.XGWはゲートウェイ側のソフトウェアコンポーネントです。OpenBlocksに内蔵することで、M2Mやセンサーネットワークに使用される様々な計測機器で発生するデータのプロトコルを変換し、通信を可能とします。25.XGWをOpenBlocks に内蔵することにより、これまでプロトコルが異なるため接続できなかった各種センサーデバイスと中央の各種クラウドシステム間のデータ通信が可能となります。
25.XGWを導入することで可能となるプロトコル変換の例
ローカルバスプロトコル ネットワーク側プロトコル
・EnOcean
・Modbus
・PI System
・BACnet
・LONWORKS
他 ⇔ ・IEEE1888
他
2)25.EMS
25.EMSは25.XGWに対応して、パブリッククラウドやプライベートクラウド等のクラウドセンター側にソフトウェアを導入するプラットフォームです。内部に非定型時系列データベースを持ち、拠点側の25.XGWと連係することで、拠点側のデータを安全に収集、蓄積、管理します。また、既存のOracleやMicrosoft SQL Server等の構造化型データベースソフトウェアや、ビッグデータ処理のPI Systemのような商用ソフトウェア、さらに、オープンソースのHadoop等のKVS形式のストレージにも対応しています。
これにより、センサーネットワークによって大量に発生するビッグデータを時系列で集配信、蓄積、可視化することが可能です。
また、25.EMSはAmazon Web Services, Windows Azure等のパブリッククラウド、Hyper-V, VMware等のプライベートクラウド、またはLinux, Windows等のオンプレミスサーバへの導入にも対応しています。
【M2Mゲートウェイソフトウェア 製品体系】
M2Mゲートウェイソフトウェア 製品体系
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【応用例】
OpenBlocks A7で25.EMSを利用することにより、これまで高額な専用装置でしか実現できなかったセンサーネットネットワークが簡単に実現できます。
・ビル等の電力監視
・福祉施設等の見守り監視
・サーバー監視
【用語の説明】
EnOcean : 現在世界中で急速に普及が進む自己発電型の無線通信ネットワークです。 今後はビルオートメーション/ファシリティオートメーションだけなく、介護や医療分野への応用が期待されています。
BACnet : スマートビル用ネットワークの通信プロトコルで、空調や照明、電力、エレベータなど設備機器の通信プロトコルとして利用が進んでいます。
IEEE1888 : 東大グリーンICTプロジェクトが開発したFIAP(設備情報アクセス・プロトコル)をベースに、IEEE(米国電子電気学会)で標準化されたプロトコルです。
PI System : 米OSIsoftによる、プラントなどの生産設備における膨大なデータをリアルタイムに収集し、効率的に分析、可視化をするソフトウェアです。
OpenBlocks A7について
OpenBlocks A7はM2Mゲートウェイからネットワーク監視、アプライアンスのベースとしての利用など、幅広い用途に適した手のひらサイズのサーバーです。2000年の発売より通信キャリアや大手メーカーなどに豊富な採用実績を誇る「OpenBlocksシリーズ」で培ってきた技術と経験を基に、ユーザーからの要望を最大限に反映し、汎用の小型サーバーに求められる性能・インターフェイスを網羅しました。また企業向けサーバーながら1台から購入でき、スモールスタートが可能です。