バラの会さんのブログ
税金の「常識」を疑え
サラリーマンは国会議員と比べると不利だ
悲しいことに、すべての収入を税務署に把握されてしまうのがサラリーマンだ。一方で国会議員は1割しか分からないと言われている。(バックナンバーはこちら)
■自分の年収と税金を正しく把握している?
この連載では、実際に行われているさまざまな節税を税理士の立場から説明していく。しかし連載初回の今回は、まずその準備運動として、知っておくべき税金の知識と本当に「サラリーマンにも節税というものができるのか」について触れておこう。
年明けになると、サラリーマンの方は「年末調整」で源泉所得税の還付があるはずだ。「源泉所得税の還付金」という臨時収入に喜んでいる方もいるだろう。
しかし、税理士として忠告したいのは、ただ喜んでいるだけではいけない、ということ。いったい自分がいくらの税金を負担しているのか把握していない方がほとんどではないだろうか。
まずは源泉徴収票の見方を覚えて、自分がいくら税金を負担しているか把握してみよう。では、例として、マネージン太郎さん(独身)の源泉徴収票を見てみよう。
つまり、源泉徴収票から(3)の所得税99,100円と(4)の社会保険料等504,000円を負担していることが読み取れる。
この他にマネージン太郎さんは「住民税」を負担している。住民税の金額は源泉徴収票には記載されないが、下記の算式で概算の住民税額をもとめることはできる。
(「給与所得控除後の金額」-(2))×10%
(「2,900,000円」-934,000円)×10%=196,600円
算式に数字をいれることで住民税の概算額は196,600円と把握できる。
■ああ悲しきサラリーマン
源泉徴収票から多くの税金を負担していることがわかった。マネージン太郎さんの場合だと、以下の多額の税金を納めていた。
なんと年収430万円で約80万円もの税金を負担していたのである。しかし、マネージン太郎さんはそんなに負担している意識がないようである。なぜだろうか?
それは税金が給料から天引きされているため、多くの税金を支払っているという感覚(痛税感)が薄れているからである。すべての人が同じように税金を払っていれば、それも「しょうがない」で片付くが、実際はそうではない。世の中にはうまく節税をしている人々がたくさんいるのだ。
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