引きこもり投資家の勧め

[ISAC.WaKSさん]

最近、家族とは話ができるけれど社会に出て働けない子息がいる家の話をよく聞く。そしてその家では多くの家庭内ストレスと将来の不安を抱えながら生活している。一番の解決策は何らかの職業につくことが望ましいのだけれど、それができにくい社会的側面があることも事実である。

 

第二の選択肢としてこのような人には着実なトレード法を身につけることを私はお勧めしたい。株で安定した収益を得られるのかと疑問に思う人は多いと思うけれど、一攫千金を追わずにリスクを抑えた投資方法はいろいろある。そのような技術を身につければパソコン１台とそれなりの資金があれば生活していくことは可能だと思う。

 

資金をどのように作るかは常に大問題だが、手持ちの資金があれば無駄に食いつぶす前に活用する方がいいし、今資金がないのであれば種資金を数年かけて作るよりない。それにも着実な方法を選ぶことが結局は近道だと思う。

 

そんな目的に適うトレード法はあるだろうか。私が実践している中でこのような人たちにも推奨できる方法は２つある。一つは逆張りペアトレード、もう一つはオプションのショーストラングルである。

 

逆張りペアトレードは似たような会社の株価の比が大きく偏ったときに偏りが修正される方向に仕込み、偏りが解消された時に清算する方法である。これにも銘柄選択やプログラム選択の余地はあるが、正しく多くのペアを準備すれば非常に安定した運用ができる。売りと買いを同時に建てるのでマーケットニュートラルであることも精神衛生上非常に楽である。

 

オプションのショートストラングルはオプションのコールとプットをペアで売ること。この方法は市況に大きな変化がなければ時間的価値の減衰により利益になる。勝率が高いところをあらかじめ選んで設定できるし、資金効率も悪くはない。最大の問題は市況の激変には弱いということで、しかもその時のリスクが大きいことである。しかし、大震災のような完全に突発的な事件はともかく、多くの暴落（暴騰）にはボラティリティーが上がってくるという前兆があるので、危険サインが出たら完全休業にしなければならない。地震の予知は難しいが台風の予報はできる。仕事は凪の日にすればいいのである。また急激な変動による損失を避けるための損切注文は常にあらかじめ設定しておかなければならない。ちなみに3/11の大震災のときも損切設定をきちんとしておけば大きな被害は避けることができたはずである。