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備忘録/シリア情報、トムソンロイターより一部コピペ

〔クロスマーケットアイ〕オイルマネー収縮の懸念、シリア攻撃を警戒しリスクオフ加速

[東京 28日 ロイター] - 西側諸国がシリアへの軍事行動に踏み切る可能性が高まり、円高・株安・債券高が加速している。世界経済のファンダメンタルズ自体は堅調であることから、軍事攻撃が小規模かつ短期間で終了すれば、相場反転の期待もある。ただ、オイルマネーの収縮懸念で新興国からの資金流出は止まらず、警戒感は依然強い。米国の量的緩和縮小など不透明要因の多さも投資家を手控えさせている背景だ。 


 <1度きりの攻撃なら懸念後退か> 

現在のシリアをめぐる情勢と異なる点は多いが、金融マーケットにおける中東の地政学的リスクという点では1990─91年の湾岸戦争時の動きが参考になる。 

イラクがクエートに侵攻した90年8月2日、投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー(VIX)指数<.VIX>は20.43だったが、8月6日に35.91まで上昇。しかしながら、91年1月17日に多国籍軍がイラクへの空爆を開始すると、1月14日には36.20だった指数は3月14日には14.94まで低下した。 

90年8月2日に2864ドルだった米ダウ<.DJI>は、地政学的リスクの高まりで10月11日には2365ドルまで下落した。だが、攻撃が始まった91年1月17日の2623ドルから、3月6日には2973ドルまで上昇。株価の上昇基調は前年の10月から始まっていたが、実際の攻撃開始からさらに上値を伸ばした。 

対象となるケースが少ないうえ、それぞれの事情も異なり、さらに実際の軍事行動が混乱を拡大させる可能性もある。その意味で今後の展開に安易な予測は禁物だが、こうした経験則が「マーケットの懸念は実際の攻撃が始まれば低下する」(国内銀行ストラテジスト)との期待につながっている。 

28日午前の東京市場では、シリア情勢の緊迫化によるリスク回避の動きが広がり、円高・株安・債券高が加速。一時、ドル/円は97円を割り込み、日経平均は前日比300円を超える全面安となった。一方、「安全資産」への逃避から円債先物9月限は一時144円32銭と、中心限月ベースで約3カ月半ぶりの高値を付けた。ただ、売買一巡後は、様子見ムードも広がっている。 

  野村証券・投資情報部エクイティ・マーケット・ストラテジストの村山誠氏は「警告的な1回だけの軍事攻撃であれば、戦闘地域の拡大や長期化といった懸念にはつながらないだろう。米国も深入りはしたくないのではないか。今後の情勢次第だが、実際の攻撃が終われば市場心理もいったん落ち着く可能性がある」との見方を示す。 


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