こんばんは。
日経平均は本日13,824.94円で-576.12円(-4.00%)という前日比では暴落といってよい大幅反落となりました。
米国市場が米連邦準備理事会(FRB)当局者2人の発言を受けて債券買い入れ縮小の時期をめぐり不透明感が高まってNYダウが15,612.13ドル(前日比-46.23ドル)と下落した際に、円高ドル安と1ドル97.7円前後となり、シカゴグローベックスの日経平均先物が14,200円へ下落した流れを引き継いだのが大きな要因の一つと言えます。
こうした下落に加えて、シカゴグローベックスの日経平均先物が日本時間8時台(シカゴ時間18時台)に14,200円から14,090円までさらに売り込まれたため、大証の日経平均先物も14,090円で始まることになりました。
この時間帯にはシカゴグローベックスのドル円先物に約1.2万枚のドル売り円買いの仕掛けが入ったため、ドル円相場も7:53の97.75円から9:00の東証の取引開始時点には97.3円台まで円高ドル安が進んでいます。
この様にシカゴグローベックスでドル円先物への円高ドル安を狙った仕掛け的な売買と日経平均先物への売り仕掛けが並行して行われたため、円高に弱いとされる日経平均の下落が当然のことのように受け入れられたものと推測されます。
そのため、日経平均は米国市場の終了時点のシカゴグローベックスの日経平均先物よりもさらに下落して始まる形となり、朝の寄付きが14,155.95円で取引が開始されました。
日経平均はその直後の9:00に本日の最高値14,164.70円を付け、大引けの終値13,824.94円(前日比-576.12円、-4.00%)が本日の最安値となっていますから、本日はいわゆる寄り天でほぼ右肩下がりの相場の典型となっています。
前場の日経平均は9:00の本日の最高値14,164.70円で始まり、主要銘柄が遅れて値がついたことに伴って下げ幅を拡大したことにより9:03の14,049.24円まで急落しています。
その後はドル円相場が97円台を割り込まなかったこともあって14,000円台で低値安定して推移した後、ドル円相場が10:08の97.09円から11:12に97.45円まで円安ドル高となったことや香港ハンセン指数が前日比マイナスながら比較的安定していた11:12に14,141.41円まで値を戻しており、ザラ場における極端な下落は起きませんでした。
後場の寄り付きはドル円相場が97.4円台と前場の引けのころとほぼ同じ水準だったこともあってほぼ前場の引けと同じ水準で始まりました。
しかし、12:21に1ドル97.45円だったのが13:01に1ドル93.11円まで円高ドル安が進んだことを受けて日経平均は前場の引けの14,125.14円から13:02には13,974.38円と14,000円台を割り込むところまで下落しています。
その後は14:04に14,039.26円を付けるなど14:10過ぎまで14,000円前後で安定して推移していました。
14:10過ぎから円高ドル安が再び始まり14:30に1ドル97.12円になったため、日経平均が14:32には13,880.63円と14,000円台どころか13,900円すら割り込むところまで急落しています。
ドル円相場が14:45に97.24円まで円安ドル高になったのを受けて、日経平均は14:41には13,938.20円まで値を戻して13,900円台を回復しましたが、14:59に1ドル96.97円と97円台を割り込むまで円高ドル安が進むとともに日経平均は急速に下落して大引けには13,824.94円という本日の最安値で取引を終える形になりました。
この様に本日の取引時間中に30分前後までで100円以上急落したのは、9:00の14,164.70円から9:03の14,049.24円までわずか3分で約115円の下落、12:30の約14,120円から13:02に13,974.38円まで約140円強の下落、14:04の14,039.26円から14:32の13,880.69円まで約150円の下落、そして大引け直前の14:41の13,938.20円から大引けの13,824.94円まで約110円下落という4回であり、急落といっても暴落のレベルではありませんでした。
そして、9:00の本日の最高値14,164.70円から大引けの本日の最安値13,824.94円と日中値幅の約340円がそのまま下落幅となっており、右肩下がりズルズル下落が進んだ感じがするため、取引時間中で-339.76円、前日比で-576.12円という暴落という水準にもかかわらず意外と暴落感のない形となったようです。
この様に本日は日経平均が終値13,824.94円(前日比-576.12円、-4.00%)という暴落という水準になったため、当然のことながら幅広く売られており、東証1部では値上がり銘柄が98(5%)で値下がり銘柄が1,612(91%)とほぼ全面安の形になっています。
そうした日経平均の大幅な下落に伴い、同じく東証1部の株価指数であるTOPIXは1,155.26(前日比-38.40、-3.22%)、東証1部時価総額は前日比-3.16%といずれも日経平均より下落幅が小さいとはいえ、大幅な下落となっています。
また、小型株・新興株のマザーズ指数は730.19(前日比-22.10、-2.94%)、JASDAQ指数は88.13(前日比-1.76、-1.96%)(TOP20が前日比-7.82%、スタンダード指数が前日比-1.92%、グロース指数が前日比 -2.94%)といずれも前日比マイナスとなっており、本日は大型株から小型株まで幅広く売られた形になっています。
なお、売買代金はが東証1部が2.13兆円と前日の1.94兆円から若干増加して2兆円の大台を回復しており、薄商いながら急落を受けた処分売りを巻き込んだ可能性を感じさせる売買代金の増加となっています。
これに対して、外国人機関投資家による売買が少なく、時価総額が前日比-0.83%で値上がり銘柄がが100(19%)で値下がり銘柄が276(54%) とそれほど極端に下落しなかった東証2部は、売買代金は136.93億円と前日の147.60億円か東証1部とは逆に減少しており、この点から見ても、今日の東証1部の売買代金の増加は損失拡大を回避する売買も含まれていたと推測できます。
また、JASDAQスタンダードは1,078億円と前日の943.77億円から増加したのに対して、JASDAQグロースは72.67億円と前日の84.41億円と逆に減少しており、同じJASDAQでもより小型株・新興株といえるグロースの方は売買代金が減少したという点で、東証1部と東証2部と同じような関係性を持つ形となっています。