こんばんは!
本日の東京市場は日経平均の終値が14,615.04円で前日比+15.92円(+0.11%)と上昇して終えています。
昨晩のNYダウとシカゴ日経平均先物の下落、前日比0.5円の円高ドル安、上海総合指数の下落、香港ハンセン指数が東京市場の終値の時間帯に前日比ほぼ横ばいであったという外部環境の悪さが在った中での上昇ですので、一見力強い上昇に見えます。
しかし、本日の日経平均寄与度の1位となったソフトバンクは、出資比率36.7%の中国アリババの好決算が米ヤフーの決算で明らかになった上、香港の一部の新聞で9月に香港証券取引所に上場すると報じられたことを材料に、後場に入ってから急上昇して6,200円と前日比+290円 (+4.91%)と大幅上昇し、日経平均の値上がり寄与度トップ(約35円)になったことが大きく影響しています。
それに加えてファーストリテイリングも35,850円で前日比+550円の上昇で日経平均の値上がり寄与度2位(約21円)となっており、この2銘柄で日経平均を約56円押し上げたことが日経平均が小幅ながら前日比+15.92円(+0.11%)と上昇させており、この2銘柄を除くと実は約40円の下落という見方も出来ます。
なお、昨晩のシカゴ日経平均先物はシカゴ時間16:10(NY時間17:10、日本時間6:10)で14,525円(前日:14,695円、東証終値14,599.12円、東証終値比-74円)と、NYダウが昨晩に15,451.85ドルと前日比-32.41ドルと下落した流れを引継いで、NYダウより大きく下落していましたから、14,615.04円で前日比+約90円上昇しています。
また、昨日の東証の取引時間中で最も円高ドル安だった11:23が1ドル99.6円で終値の頃が1ドル99.8円で、本日の東証の取引時間中で最も円高ドル安だった9:00頃が1ドル99.1円で終値の頃が1ドル99.4円となっていましたから前日比0.5円の円高ドル安となっていましたから、円相場に影響され易い日経平均が値上がり寄与度2銘柄を除くと実は約40円の下落というのも自然なことといえるでしょう。
時間ごとの相場の流れを見て行くと、次のようになっています。
9:00頃の1ドル99.1円から9:49の1ドル99.36円へ約0.26円の円安ドル高になったことが材料になって、日経平均が9:00の寄り付きの初値14,491.80円から9:54の14,518.49円へ約20円近く上昇し、ほぼ昨晩のシカゴ日経平均先物価格へさや寄せする結果となり、寄付きが安く始まった分の値戻しを実現しています。
その後中国株式市場の取引開始後の影響の懸念を背景に一旦下落していましたが、上海総合指数が10:44(上海時間9:44)の2,051.81が11:00(上海10:00)の約2,060へ上昇し、香港ハンセン指数も10:48(香港時間9:48)の21,254.93香港ドルが11:00(香港時間10:00)の約21,340香港ドルへ約90香港ドル上昇し、さらに10:48が1ドル99.26円から10:57が1ドル99.54円へ約0.28円の円安ドル高になったことが材料になって、日経平均が10:49の14,460.56円から11:00の約14,490円へ約30円近く値を戻して初値の水準を回復しています。
また、後場の寄り付き直後の12:48の1ドル99.25円から13:23の1ドル99.42円へ約0.18円の円安ドル高になったことや、ソフトバンクがアリババの好決算と上場観測を材料に後場の寄り付きの5,980円から13時過ぎに6,160円まで180円急上昇してその間の日経平均の値上がり寄与度が約20円ほどとなると共に、ファーストリテイリングが13;00の35,200円から13:20頃に35,700円へ370円上昇して日経平均の値上がり寄与度が約11円ほどとなったため、日経平均先物が12:53の14,490円から13:24の14,590円へ100円上昇し、日経平均も12:52の14,494.59円から13:24の約14,585円へ約90円近く上昇して前日の終値から約15円のマイナスまで値を戻しています。
上海総合指数が14:00(上海時間13:00)の約2,058が14:30(上海13:30)の約2,062へ上昇し、香港ハンセン指数も14:00(香港時間13:00)の約21,355香港ドルが14:30(香港時間13:30)の約21,405.00香港ドルへ約50香港ドル上昇するなど中国株式市場の後場が上昇して始まった為、14:21の約14,568.28円から14:33の約14,610.33円へ約40円上昇して前日比プラスに転換して、終値に近い水準となりました。
しかし、上海総合指数が14:11(上海時間13:11)の約2,070.93が14:57(上海1時間3:57)の約2,053.86へ下落し、香港ハンセン指数も14:50(香港時間13:50)に21,303.28香港ドルへ約90香港ドル下落したため、日経平均先物が2:58の14,550円へ下落したのに主導されて日経平均も14:33の約14,610.33円から2:59の14,571.23円へ再び約40円下落してしまいました。
上海総合指数が14:58(上海時間13:58)に2,052.48(-13.23 -0.64%)へ下落し、香港ハンセン指数も14:30(香港時間13:30)の約21,405.00香港ドルから14:58(香港時間13:58)に21,312.29香港ドル(-0.09ドル 0.00%)へ約90香港ドル下落していたにも関らず、日経平均先物が2:58の14,550円から3:00の14,610円へ60円上昇したのに主導されて日経平均が14:59の14,571.23円から15:00の終値14,615.04円へ約1分で約45円近く上昇して大引けとなっています。
この時間帯の為替相場は9:49の1ドル99.36円とほぼ同じ水準でしたから、特に為替相場の影響も無かったので、特に材料が無かったものの、買い方が前日比プラスとすることを狙って急激に買い上げたと推測さえれます。
そのせいか、ファーストリテイリングが14:58頃のの35,550円から38,850円へ300円(約0.8%、日経平均値上がり寄与度が約12円)、ソフトバンクが14:58の6,160円から6,200円へ40円(約0.6%、日経平均値上がり寄与度が約5円)、約45円近く上昇したうちの半分強を上位2銘柄で牽引しています。
さらに同じ時間帯に、ファナックが14:58の15,020円から15,060円へ40円(約0.2%)、ホンダが14:58の3,825円から3,845円へ20円(約0.5%)、信越化学が14:58の6,930円から6,970円へ40円(約0.6%)と同様に急上昇しており、日経平均寄与度が高い銘柄が一気に買い上げられて前日比プラスの終値をやや無理しながら実現したことが判ります。
このような相場展開の結果、前日比で見た場合には日経平均は14,615.04円と前日比+15.92円(+0.11%)(前日:14,599.12円で前日比+92.87(+0.64%))の上昇となりましたが、TOPIXは1,213.24で前日比+2.70(+0.22%)(前日:1,210.54で前日比+8.55(+0.71%))、東証1部時価総額が前日比+0.23%(+0.98%)と共に日経平均の上昇率を上回り、東証1部は値上がり銘柄数928(52%)で値下がり銘柄数680(38%)と値上がり銘柄数が上回り、東証全体としては幅広く買われて僅かながら上昇となっていますが、日経平均が値上がり寄与度2銘柄を除くと実は約40円の下落となっています。
一方で、JASDAQ指数が前日比-1.38%(前日:)(JASDAQ TOP20が前日比-5.07%(前日:-1.38%)、JASDAQスタンダードが前日比-1.34%(前日:+0.47%)、JASDAQグロースが前日比-2.35%(前日:+2.94%))、マザーズ指数が前日比-2.07%(前日:+3.82%)と小型株・新興株についても全体として下落していますから、日経平均が寄与度の高い銘柄を除くと前日比マイナスとなったのと同じようになっており、一面では本日は幅広く売られたともいえそうです。
なお、売買代金で見ると、東証1部が前日の2.32兆円から本日が2.35兆円と大型株は薄商いの状況が続いています。
また、小型株や新興株が主体のJASDAQはスタンダードが前日の614.66億円から本日が782.00億円、グロースが前日の360.64億円から本日が180.88億円と小型株や新興株も同じように薄商いの状況が続いています。
この後はいつもと同じく中国株やシカゴグローベックスの動き、新興株・小型株市場の値動き、東証の大引け後の先物や円相場の動きに加えて、定点観測的に見ている主要銘柄を見てまいりましょう。