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本日の東京市場はSQの算出日であったため、日経平均との関連が強い銘柄の多くは朝の寄り付きが圧倒的に出来高が突出した形となっています。
最近の東京市場は大幅に上昇しており、買い方優位が続いていた中でのSQだったせいか、清算値を低めに押さえ込みたい売り方が、日本の取引開始前である日本時間8時台(シカゴ時間18時台)にシカゴグローベックスの日経平均先物を下落させ、日本時間7:45(シカゴ時間17:45)の14,600円から日本時間9:00(シカゴ時間19:00)には14,465円まで急落させ、朝の寄り付きの初値を押さえ込もうとしたようです。
その結果、通常は、東証の日経平均の初値が昨晩のシカゴ日経平均先物の終値にさや寄せするのですが、朝の寄り付きの日経平均は9:00に約14,475円とそれよりも低くスタートし、9:03には日経平均先物価格は14,490円で実際の日経平均は14,503.68円となることになりましたから、売り方としては清算値を低めにする目的を一応果たせたといえそうです。
また、昨晩のNYダウは10日の晩にFRBのバーナンキ議長が金融緩和を続ける方針を示したことをリスク選好度が高まっていたところに現地時間朝方発表の新規失業保険申請件数が予想外に増加したことで緩和継続期待が高まったのか、終値で15,460.92ドル(前日15,291.66ドル、前日比+169.26ドル)と上昇しており、その時間帯のシカゴ日経平均先物が14,520円と前日の東証終値よりも上昇する形となったという材料があり、株価続伸の期待を持たせる面がありました。
しかし、一方では、9:06に98.66円の本日の取引時間中で最も円高ドル安となるなど円高が続いているという下落材料が朝方から存在し、さらに香港と上海市場の株価下落が加わった為に伸び悩むことになりました。
さらに、日経平均寄与度が最大となっているファーストリテイリングの業績が想定以下に終わったを受けて終値で前日比-2,250円と急落なったことが日経平均を押し下げたことや、3連休前の週末という日柄もあり、日経平均は上値を追い難い状況となっていました。
こうした材料を意識したのか、9:06に98.66円という本日の取引時間中で最も円高ドル安となると共に実際の日経平均の最高値14,417.30円をつけ、その後円高傾向の是正が起きて10:20に本日の取引時間中で最も円安ドル高の99.31円となったのと前後して10:14に本日の日経平均先物の最高値14,5790円と実際の日経平均の最高値14,574.17円をつけています。
この最高値の後も特に香港や上海などの中国株式市場が朝の寄り付きは前日比横ばいと下落していなかったため、その取引開始となった10:30頃までは日経平均は14,550円を水準を維持し、11:00過ぎまで15,525円を超え続けるなど安定していました。
ところが、その後は香港ハンセン指数やシカゴグローベックスのダウ平均先物価格がその後に急落した影響を受けて11:18に14,445.22円まで下落するなど前場は引けの頃まで低迷する形と成りました。
後場の寄り付きの時間に当たる12:30(香港時間11:30)にも香港が前場としての最安値水準となっていたことから低い水準で始まり、13:20頃から14:00頃に香港や上海などの中国株式市場が急落してそのまま低水準で推移したことや、円安ドル高が続いていたことの影響もあり、NYダウ終値の頃のシカゴ日経平均先物価格14,520円を少し上回る水準を高値、東証取引開始前後のシカゴ日経平均先物価格14,465円を上回る水準を安値とする停滞商状が続き、日経平均の終値は14,506.25円と前日比+33.67円(+0.23%)の僅かな上昇に留まりました。
この様に結果としてシカゴ時間16:10(NY時間17:10、日本時間6:10)の日経平均先物価格14,580円やNYダウ終値の頃の日経平均先物価格14,520円が上値の基準となった形となっています。
このような相場展開の結果、前日比で見た場合には日経平均は14,506.25円と前日比+33.67円(+0.23%)と若干上昇となりましたが、TOPIXは1,201.99で+7.22(+0.60%)、東証1部時価総額が前日比+0.54%、東証1部は値上がり銘柄数976(56%)で値下がり銘柄数603(35%)と値上がり銘柄数が上回り、東証2部時価総額が前日比+0.50%、大証1部時価総額が前日比+0.50%、大証2部時価総額が前日比+0.70%など東証や大証は全体としては幅広く買われて日経平均よりも大きく上昇する形となっています。
こうした幅広く買われていたことが日経平均寄与度が最大となっているファーストリテイリングが大幅下落したにも拘らず、日経平均が続伸出来た要因となったといえそうです。
また、JASDAQ指数が前日比+0.29%(JASDAQ TOP20が前日比+0.27%、JASDAQスタンダードが前日比+0.27%、JASDAQグロースが前日比+1.17%)、マザーズ指数が前日比+2.56%となっていますから、小型株・新興株についても全体としては上昇していますから大型株から小型株まで幅広く僅かながら値上がりが生じた形となっています。
なお、売買代金で見ると、東証1部が前日の2.23兆円から本日が2.29兆円とSQ算出で取引が増大しても良いのに薄商いが続いたほか、大証1部が前日の330.78億円から本日が338.84億円と大型株は薄商いの状況が続いています。
また、小型株や新興株が主体のJASDAQはスタンダードが前日の649.90億円から本日が724.44億円、グロースが前日の339.50億円から本日が248.64億円と小型株や新興株も同じように薄商いの状況が続いています。
この後はいつもと同じく中国株やシカゴグローベックスの動きと、定点観測的に見ている主要銘柄を見てまいりましょう。