こんばんは!
本日の東京市場は昨晩のシカゴ日経平均先物終値13,180円(その頃のドル円97.7円)にさや寄せする形よりも上昇して日経平均が前日比+200円を超えて始まりました。
ところが、香港市場などが開いた後の下落への恐怖感からか9:54頃をピークに伸び悩み始めました。
その後香港市場や上海市場などが開いた10:30頃から11:30頃までの先物への大きな売り仕掛けに釣られて急落しております。
しかし、上海総合指数 (SHCOMP) 指数は前日比プラス10ポイントくらい上昇して始まり、一旦前日比マイナス18ポイント近くまで急落したものの、11:00少し前には一時プラス20ポイント近く上昇、その後は再び急落して東証の前場の引けに当たる11:30頃に1,922.82という前日比マイナス約18ポイントの本日の最安値をつけており、この情報とそれをバックとした売り仕掛けが東証の参加者を不安に陥れたようです。
ところが、日本よりも中国本土の影響を受け易い香港のハンセン指数は前日比200香港ドル以上の上昇で始まっており、本日の最安値となった11:20頃で19,913.98香港ドルと前日比50香港ドル以上のプラスで、東証の前場の引けに当たる11:30頃でも100香港ドル以上の上昇へと上昇率を戻しており、東証の様な上海総合指数 (SHCOMP) 指数に過剰に引き摺られて下落幅を広げる展開にはなっていません。(こうした中国市場については後ほど出来高付きのチャート共に説明します)
実はこの間にシカゴグローベックスの米国株式指数先物価格が出来高を急増させながら急落を演じています。(後ほど出来高付きのチャート共に解説します)
こうした米国株先物の下落も並行して起こされることにより、中国発の世界的な株価下落を想起させられて恐怖心がおきたのか、どんどん下落してしまったのです。
前日に後場が香港のハンセン指数が下落したことを受けてギャップダウンして始まったことを思い出して、急落を恐れているのかもしれませんが、日本よりも中国本土の影響を受け易い香港のハンセン指数が時上昇を保っている間に日経平均が前日比マイナスに転落しているのは恐怖心を煽られた以外には意味不明です。
後場に入ってからもこうした中国株下落の影に怯え続け、14:00に始まった上海総合指数 (SHCOMP) 指数が前日比マイナスのまま東証の大引けの15:00まで続いたことを材料として売り方優位が続いて日経平均は12,834.01円と前日比-135.33円(-1.04%)の続落に終わってしまいました。
ところが、同じく14:00から始まった香港のハンセン指数は東証の大引けの15:00までの間のほとんどの時間帯で200香港ドル以上の上昇を保って上海総合指数 (SHCOMP) 指数のマイナスの影響を受けていません。
そして、他の下落要因とされる為替相場では日本時間14:30(シカゴ時間0:30)頃にシカゴのドル円先物で続けざまに出来高が増えて約97.8円から約97.4円まで急落し、確かに朝方よりも円安ドル高となっていますが、特に前日同時間頃にほぼ同水準となっていたので大きな変化はありません。(こちらも後ほど出来高付きのチャート共に説明します)
ところが、こうした為替市場でのドルの売り仕掛けと合せる形で、14:30過ぎ頃から日経平均先物の出来高が増えて一気に急落し、買い方の仕掛けによる急激な値戻しがほぼ皆無となっていることから判る通り、大引け前の約30分間は売り方の完全な優位に終わってしまっています。
さらに大引けの時間にも先物にも大きな出来高を伴った仕掛け的な売りが入って日経平均先物などが急落したほか、後ほど個別銘柄を確認していく中で述べますが、個別銘柄も大引けで出来高が急増すると共に終値が急落しているケースが多いことから判る通り、最後にも売り方による売り仕掛けが為されて一段と下落し、日経平均は12,834.01円と前日比-135.33円(-1.04%)という比較的大きな続落に追い込まれてしまっています。
なお、東証の大引けの頃のシカゴグローベックスの米国株式指数先物も後ほど出来高付きのチャート共に説明しますが、3種類共に前日比0.2%以下の小反落に留まっていて大きな下落は見られませんので、世界的な株安の連鎖ということでもありませんし、上海株が前日比マイナスになっていたといっても日本よりも中国本土の影響を受け易い香港のハンセン指数は上昇していたのですから、東京市場は上海の下落を材料とした先物筋に煽られて過剰反応して怯えて下落したとしか思えません。
さらに奇妙なことに、日本時間16:00の終値では東京市場が下落に怯えた筈の上海総合指数 (SHCOMP) 指数が1,951.50と前日比+1.084(0.056%)と極めて僅かながらプラスとなり、香港のハンセン指数に至っては20,210.78香港ドルで前日比+355.060香港ドル(1.788%)のプラスと比較的大幅に上昇となっており、中国要因で東京市場が暴落したのがうその様な結果となっています。
この様にいろいろと見て行くと、一体私達東京市場の参加者は一体何に怯えていたのか、苦笑するしかないような変な相場となってしまったのです。
日本の株式市場を終値で見ると、日経平均は前日比-1.04%(6月25日-0.72%)と6月25日よりも下落率が大きくなっていますが、TOPIXは前日比-1.01%(6月25日-1.59%)、東証1部の時価総額は前日比-0.92%(6月25日-1.02%)、大証1部の時価総額は前日比-0.34%(6月25日-1.59%)となっており、時価総額の大きな主力株の下落は日経平均よりも小さく、かつ、前日6月25日よりも下落率が小さく終わったことが判ります。
しかし、東証一部の値下がり銘柄が1,394(81%)と前日よりも多くの銘柄が下落していることから判る通り、今日の方が前日よりもより幅広い銘柄が値下がりしたという特徴があります。
また、東証2部の時価総額は前日比-1.55%(6月25日-1.32%)、大証2部の時価総額は前日比-2.15%(6月25日-1.98%)、JASDAQ平均は前日比-3.31%(6月25日-1.76%)、マザーズ指数は前日比-11.62%(6月25日-2.96%)と軒並み日経平均を上回る下落となっており、小型株は前日よりも下落率が拡大するなど幅広く売られて大きく下落しまったことが判ります。
なお、売買代金で見ると、東証1部が前日の2.29兆円からさらに減少して1.91兆円、大証1部が前日の391.69億円からさらに減少して341.38億円に留まったように主力の大型株については薄商いが続いています。
ところが、大型主力株とは対照的に小型株や新興株が主体のJASDAQはスタンダードが前日の760.57億円から970.30億円へ増加してS指数が-3.70%(6月25日-2.21%)と下落、グロースが前日の84.73億円から96.43億円へへ増加してG指数が-14.48%(6月25日-6.90%)と下落、そしてJQ-TOP20も-18.11%(6月25日-2.21%)と下落となっており、JASDAQの指数は軒並み前日6月25日よりも下落率が急拡大しています。
この点は同じく小型株や新興株が主体の東証マザーズでも同様であり、マザーズ指数は前日6月25日の-2.96%から-11.62%へ下落率が急拡大していますから、急激な小型株売りが広がったことが判ります。
この要因が見切売りや追証に伴う処分の売りを伴って小型株が下落したのか、仕掛け的な売りによって出来高が増えながら下落したのかは不明ですが、個人投資家の保有と売買が比較的多い市場とされているだけにその影響が心配されるところです。
では、この後は中国株の指数やドル円先物、そして米国株指数先物の動きを見た後に、いつもの様に主な銘柄の動きを確認して参りたいと思います。