NYダウが連日高値を更新していますが
その元となるダウの史上最高値は2007年10月の場中に付けた14,198ドルです。
丁度リーマンショックが起こる1年前のことで、同時期の日経平均株価は15,680円でした。
(当時の政策金利は米国5.25%、日本0.00~0.25%)
次に過去、為替が現在と同水準の1ドル101~102円であった頃の株価指数を調べてみると
直近では2008年2月と同年8月が該当します。
但し8月はリーマンショックを目前に控え、ダウが先行して下落したため参考にならないなので
2月で比較すると、ダウ12,266ドルに対して日経平均株価は13,603円。(政策金利は変わらず)
つまり2007年10月からの下落率は、ダウ13.6%、日経平均13.2%ですからほぼ同水準です。
またリーマンショック後の安値は、ダウ7,062ドル、日経平均7,568円(共に2009年2月)で
2007年10月と比較した下落率はダウ▲50.3%、日経平均は▲51.8%となり
サブプライムの直接的な影響が比較的少なかった筈の日本株もほぼ同水準の下げ幅でした。
しかもその後の急激な円高によって株価の戻りは最も鈍く
民主政権中に海外市場と大きな差がついていたことを思えば
アベノミクス相場で株価が過剰反応しても、それはある意味水準訂正という捉えも出来るでしょう。
因みに2007年10月時点のPERと今週末のPERを比較してみると以下の様になります。
日経平均 19.37 → 20.51
日経JQ平均 17.15 → 20.99
NYダウ 15.95 → 13.59
ナスダック 28.50 → 18.11
ダウはPERで判断する限り、見方によってはまだ伸びしろがあるのに対し
日経平均株価は3月以降PERが20%超える水準が続いています。
無論企業業績が改善するという見込みが株価に反映されているからですが
現状は円安の恩恵を受けて輸出に携わる製造業の業績が牽引しているだけで
今後の株価の行方は、円安効果を除くとどうなるのかが焦点になると思います。
ただ現実はエレクトロニクス業界に象徴される様に
日本の技術力や販売力は既に世界の水準に埋没した状態にあると言えます。
このことはサムスンとの提携強化というニュースで
シャープの株価が一時S高を付けたという事実が物語っています。
繰り返しになりますが、円安も度が過ぎるとアベノミクス成長戦略にとって障害になり兼ねませんし
今はまだ笑い話ですが、そのうち日銀によるドル売り円買い介入という事態が起こるかも知れません。
(1ドル95円~100円くらいがバランス的に良さそうな気もしますがどうなんでしょう?)
因みにさらに円安が進めば身近なところでどの様な変化が起こるか想像してみて下さい。
例えば
200円台の牛丼がメニューから消える
回転寿司のネタが小さくなる(気付かれないよう徐々に?)
ハンバーガーの具材が間引きされる(気付かれないよう段階的に?)
100円ショップが110円ショップに改名する
セルフスタンドのスロットが当たり難くなる (^(oo)^) ・・・・・等々
見え難い変化は未だしも
直接的な値上げは庶民の生活を脅かすだけに円安もほどほどにして貰いたいものです。