そろそろ円安で輸入品が値上がり?でもこれで雇用は守られます

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そろそろ円安で輸入品が値上がり?でもこれで雇用は守られます

日経でも今日、「円安の「限界値」探る市場 株は選別色強まる公算」
という記事が出ていましたが、ここからはさすがに何でも上がる相場ではなくなってきて、優良株とそうでない株の明暗が分かれ始めそうですね。

http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNASFL180JG_18012013000000&dg=1


短期的に円安は、日常消費レベルではデメリットが多そうです。寒冷地の灯油問題はもちろん、食品価格の高騰。インフレ2%といっても、輸入品の価格はダイレクトに10%~20%ぐらい上がるでしょうから目先ダイレクト影響も出てくるでしょう。

そうなったときに反安倍色の強いマスコミがどういう特集を組むのかなと考えています。


ですが実際には円高デフレの危険性も大きかったと思います。
超円高が長期になればなるほど、日本企業の拠点の海外進出が進んでいきます。
とくにマクロな視点で日本にとってデメリットの大きい業種が、いわゆる輸入産業その中でも特にイオンやそこに入っているニトリなどだったと思います。

国内の産業を潰して雇用を奪って、商品は海外から調達してくるのですから。
生産から輸入まで一貫して行っているような大企業に円高までが加わると、国内の中小の食品工業・製造業は潰れるだけです。
「日本のものづくり」などといっても日用品は安いほうに人は流れますし、高級品特化したところで需要の限度がありますしデフレならなおさらですし、量産効果も出ないなら価格競争力はどんどん差がつくばかりです。
そもそも大多数の中小企業は価格差を無視できるほどの国際的に大きな付加価値を持てるほどの技術力はなく、一部の職人や特殊な町工場に限った話です。

もちろん製造業、特に労働集約産業の海外流出は長期的には止めにくいですが、民主党政権が放置した空前の超円高は海外進出をあまりにも後押ししすぎたと思います。

日本の人口がある程度減ってこなれてくるまでは、日本の雇用を支えている製造業の急激な海外進出は失業率を加速させるのが当然で、それでなければ公共事業で雇用を支えることになり財政赤字は拡大しジリ貧しかありえません。

製造業のような民需にも雇用を支えてもらわなければ財政支出に依存するわけで、本当に民主党時代のやり方はひどすぎたと思います。

もちろん自民党・・・というか安倍政権にしても、国土強靭化政策による雇用によって、大規模な財政投入とひきかえに短期的に失業率は改善を見せるとは思いますが、


「デフレ時代は資産の無い若い人には絶対にチャンスだ。安くものが買えるなど悪いことばかりではない」
http://news.nicovideo.jp/watch/nw220387

民主党は自民党の利益誘導型政治を批判しているように見えて、少なくとも岡田を見る限り完全に利益誘導していたのではとまで思えてきます。

しかもイオンはビールの納入価格で不当廉売疑惑もでていました。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD230HH_T20C12A7TJ1000/

これは圧倒的資本力で地方小売を独占してほかの小売を疲弊させて、もし収益性が悪くなるとあっさり閉鎖というのは以前アメリカで問題になった焼畑農業ならぬ焼畑商業と構図が同じです。
http://www.southparkstudios.com/full-episodes/s08e09-something-wall-mart-this-way-comes
サウスパーク「Something Wall Mart This Way Comes」

最近では「ウォルマート、中国不採算店舗100カ所を閉鎖か」という記事も出ていました
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121128-00000015-xinhua-cn

日本国内ではそれもあってウォルマートは直接進出ではなくて西友と組んでやっています。
とはいえ外資系じゃなくても不採算店舗になった場合はその地域で赤字営業するわけはなく容赦なく撤退することもあり得ると思います。私が株主なら賛成してしまうでしょう。赤字でなってしまって黒字のめども立ちにくくそもそも成長性も期待できないような分野があるとすれば、株主としては当然撤退しろと言います。

大規模小売店法が改正された1991年以降から郊外にニュータウンと大規模小売店という組み合わせの開発が少なからずありますが、最初は便利でも数十年後にはニュータウンもニューじゃなくなって、モール撤退してもなくなって、買い物難民だらけの大変不便な田舎の住宅街になっていたりというのも少なからず出てくるのでは?
事実マイカル破綻でイオンなどに譲渡されずに本当に店がなくなったところもあるでしょう。
(それはそれで中規模店やらコンビニ・ネットスーパーの商機かもしれませんが)

昨年末の総選挙前に安倍氏に対するアンチ発言を行っていたような企業人(ファストリ)や、
http://www.j-cast.com/tv/2012/12/06157105.html?p=1
デフレの良い面ばかり強調していた企業人は、およそ日本のことなんか考えてはくれていません。(ニトリなど)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121129-00011925-toyo-bus_all

だから私はCGC加盟の地方スーパーで買い物するように心がけています。CGCは中堅スーパー・地方スーパーがPBなどの商品開発で、大規模チェーン店に対抗するために頑張っています。
地方スーパーは一社当たりの店舗数自体もすくないので、そう簡単に撤退せず。会社とその経営陣自体がそこに地盤を持っていますから、その地域に対する道義的・社会的責任をある程度は持っているのではないかと個人的には信頼しています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121128-00000015-xinhua-cn

ちなみに不当廉売はAmazonも疑惑があるようなので、私としてはせめてAmazon一強にならないように同一製品がほぼ同額であればヨドバシやNTT-Xで買うように心がけています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121116/239526/?rt=nocnt

こんな偏ったこと言っといても、明日には違うことを言ってそうな気はしますが、あくまで今日思った「日記」ということで。


それにしても
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20091206/1260114573
この方のブログの2009年記事はたいへん予言的な内容だったと思います。志の高い弁護士さんって素敵ですね。
2件のコメントがあります
  • イメージ
    バラの会さん
    2013/1/19 10:36

    こんにちは^^最近はインフレターゲットで便乗値上げ?

     

    そんな感じも有りますね。

    今後、景気回復の恩恵は国民へは1年半~2年後に・・・

     

    と云う評論家が多いが・・・企業が社員への給与値上げをするかは別ですね

     

    リーマンショック後給与が回復した企業は僅か9社しか有りません。

     

    企業の蓄えになるだけかも・・・

  • イメージ
    冬山さん
    2013/1/19 12:05
    バラの会さんコメントありがとうございます

    リーマンショック後給与が回復した企業が9社ですか、いくらなんでもそこまで少ないとは驚きました!
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121225-00000000-sh_mon-bus_all
    ↑この記事でしょうか?

    ですが売り上げが当時の水準に回復していないのはもちろん、給与は物価と連動するでしょうから、国内企業物価指数や消費者物価指数をみると、直近ではリーマンショック直前の頃が突出して高かったので、そこまで給与水準が回復していないとしても当然な気がします。
    http://vizlog.visualzoo.com/archives/4840
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:JPNCPI1971-2011.png

    とはいえたしかに成果主義が加速して、おまけに労組の力も弱まって、企業側が強くなりますからね。
    程度の差はあれ企業のたくわえになっているでしょうね。
    ただ役員報酬でばらまいているような所は論外ですが、内部留保として蓄えているなら、
    企業の持続可能性の点で安心できますし、デフレ不況など業績が悪い時でも、そのうちの現金を切り崩して雇用を守ることもできますから何とも難しいですよね。(まあそういった社会的責任を自発的に果たす企業がどれほどあるか…だからこそ設備投資減税などの政治の力を使うのでしょうけど)

    http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=327205&lindID=5
    ところでガソリン・灯油がインフレ目標2%を超えて値上げされています。
    まあ石油製品は完全輸入ですから当然だと思うのですが、これをネタにミスリードするマスコミがそろそろ出てきていますね。

    アベノミクスによる景気浮揚策の妨害になると思って、私は懸念しています。
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