野球の日本シリーズ。
今年は巨人軍が覇者となった。
昨今の野球離れでテレビから姿を消していった野球だが、
日本シリーズは面白かった。
巨人軍は、やはり強い。
往年の巨人軍全盛時代から見れば、スターが少なく若干見劣りもするが
おそらく高校球児たちの憧れのチームである。
他チームでも 巨人軍で野球をやりたいという思いの現役選手が少なく
ないと思う。
サラリーマンには、到底考えられない年棒。
華やかな生活ぶりも、羨ましい限りである。
しかし、本当の彼等はどうなのかだろうか・・
日本シリーズの第2戦は、東京ドームで行われた。
先発はエースの沢村。
日本シリーズという大舞台に呑まれてか、初回から制球が定まらない。
デッドボールが2者続き、牽制球のサインミスが出る始末である。
乱れてるなぁと思いきや・・。
ベテランキャッチャーの阿部が沢村の居るマウンドにすごすごと歩きだした。
声は聞こえなかったが、『お前いい加減にしろよ!』強い語調で、
頭をパチンと叩いた。一瞬のことであった。
人前でどうなのか、という意見もあるだろうが、流石、一流のスポーツマン
先輩の後輩に対する厳しくも愛情ある指導である。
その後、沢村は我を取り戻したのか、別人のように素晴らしいピッチング
で、その試合の勝利投手となった。
勝負の世界は厳しい。
華やかな面は氷山の一角だ。
厳しいスポーツの世界で生きている篤い男たち・・。
野球の厳しい一面が垣間見えた瞬間、感動が極まった。