ソフトバンクとイーアクセス、株交換比率見直しへ
2012/11/1 2:06
経営統合を決めたソフトバンクとイー・アクセスは10月1日に決定した株式交換比率を見直す方向で調整に入った。
米スプリント・ネクステルの買収が明らかになった10月中旬以降、ソフトバンクの株価が大幅に下落したことに対応する。
直近の株価をもとにソフトバンク株の割り当てを増やすことで、イー・アクセスの株主の理解を求める狙い。
ソフトバンクは来年2月末までにイー・アクセスを完全子会社化する計画で、新株を発行し株式交換によりイー・アクセス株を全株取得する方針。
当初計画ではイー・アクセス株1株に対しソフトバンク株16.74株を割り当てる計画だった。
10月1日にイー・アクセス買収を発表した際のソフトバンク株の基準価格は3108円。
しかし10月31日終値は2527円と基準価格に比べ18.7%低い。
イー・アクセス株の買い取り価格は1株5万2000円、買収総額は約1800億円とする計画に大きな変更はないとみられる。
またソフトバンクはイー・アクセス株の全株取得後に売却や第三者割当増資などで出資比率を引き下げることも検討している。
31日開いた決算説明会で孫正義社長は「複数案を検討しており、出資比率を3分の1未満にする可能性もある」と明らかにした。
2009年に総務省が両社に新たな周波数帯を割り当てた際に、議決権ベースで3分の1以上の出資関係にある会社の申請を認めない指針があったことを念頭に置いている。
孫社長は「イー・アクセスを一体運営する方針に変わりはない」としている。