為替少年さんのブログ
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「顧客の7割が儲かるFX会社・・・・」
日経の電子版に「顧客の7割が儲かるFX会社・・・・」なる記事が掲載されていた。
ホンマかいなと思いながら記事を読んだ。
なーんだ業者の広告用に書いた記事かぁ~という結論。
一定期間に実現益を出した顧客が6割~7割いると書いてある。
この会社はスプレッドは広く、手数料も取っているが、顧客が低レバで取引しているから、ロスカットになかなか遭わないのだそうだ。この辺まではなるほどと言う感じ。
しかし、この会社、ナンピンとそのリカクを自動的にやってくれる仕組みが売りの会社ではあるが、本当に多くの人が儲かっているのかは甚だ疑問である。レンジ相場が続いているときは良いが、レンジがブレイクするときは低レバなら大損をすることになる。
ちなみにこちらの会社の決算書を覗いてみた。
顧客の含み損が42億円ある。(3月末)
顧客数は42328口座(3月末)、稼動者が30%程度と記事にあるので、取引している人はいいとこ13000人。
6~7割儲かっているのは、実現益の部分と書いてあったので、もし全員が含み損を抱えているとしたら、
42億÷13000人=約32万円
しかし全員が負けているはずもない。
しかも、この記事は7割の人が儲かる事を強調しているのだから、意地悪な見方をすれば3割の人で含み損をシェアしているという考え方もできる。
となると
42億円÷(13000×3割)=約107万円
1人当たりの含み損の額はこうなる。
まー非常に雑な計算ではあるが、この辺のことは一切触れずに、顧客が儲かるFX会社というイメージの記事になっている。
確かに儲かっている人は7割いるのかも知れないが、その額には一切触れず、逆に含み損を抱えている人がいて、その額は計42億もあるのに、こちらにも一切触れていない。それで7割儲かる会社と言うのは、如何なものか?
記者が本当にアホで、決算書も見ること無しに、このFX会社の言う事をそのまま書いているのか、(だとしたら記者としては無能と言わざる得ない。)、それとも、広告記事として書いているのか(この場合は広告として出すべきであり、中立的に観ているかの姿勢で書くのは、ある意味読者を欺く行為と言える。)判らないが、こう言った記事を真に受けてFXを安易に始めてしまい損失を被る人が出てくる可能性は否定できない。
どれくらいの人がこの記事を読んでいるのか判らないが、真に受けない事を願うばかり。
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