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バーゼルIII

焦点:欧州でバーゼルIII関連規則策定に遅れ、市場は早期導入求める

[フランクフルト/ロンドン 24日 ロイター] 世界的な銀行規制改革の中核を成す新たな銀行自己資本規則(バーゼルIII)が来年1月1日から導入されることになっているが、欧州では、待ち望まれていた「新時代の到来」とはなりそうにない。


欧州議会による法制化に向けた作業が遅れていて、銀行や規制当局は断片的な導入に直面しており、規制をめぐる見通し難が広がっている。しかし、神経質な市場は銀行に対し、規則の確定を待たずに新規則を早期に導入するよう求めている。


スウェーデンの銀行SEB(SEBa.ST: 株価, 企業情報, レポート)のドイツ担当マネジャー、ヤン・シンクレア氏は「期日通りの導入を求める政治的圧力が非常に強く、(銀行側が)策を弄する余地は非常に小さい」と話した。


バーゼルIIIの実際の運用には新たに約40件の関連規則が必要で、欧州は来年1月1日の導入を見据えて7月までに法制化を済ませる意向だった。しかし、欧州議会が銀行の従業員の賞与に対する制限など新たな規制項目の盛り込みを図ったため、法制化は早くても10月以降にずれ込む見通しになっている。


欧州議会の経済金融委員会のシャロン・バウル委員長(英国)は、関連規則の一部の施行はバーゼルIIIの合意で定められた時期より遅れるかもしれないと指摘。「実施時期が見直される可能性が高い」と語った。


<高いハードル>


バーゼルIIIで銀行は中核的な自己資本比率を2019年1月までに7%と、現在の約3倍に引き上げることを義務付けられる。銀行の流動性や借り入れ、債務などに関する規則も順次導入される。ただ、銀行の多くは既に中核的自己資本基準を満たしており、スウェーデンや英国など欧州連合(EU)加盟国の一部はバーゼルIIIを上回る基準を打ち出している。


欧州銀行監督機構(EBA)は関連するEU規則の策定に取り組んでいるが、新たな報告義務の一部については既に、実施を2014年1月に先送りせざるを得なくなった。英金融サービス機構(FSA)も同様だ。

行監督機関は、新規則が来年1月までに完全には整わないことを認めているが、既存の権限を活用して、初日から銀行に流動性や借り入れについての報告義務を課す意向だ。また、何を中核的な自己資本に算入するかについても、銀行はこれまでより厳格な定義の採用を迫られるとしている。

ただ銀行側によると、バーゼルIIIのうちデリバティブ(金融派生商品)の顧客が破綻の可能性をカバーする新たな信用評価調整(CVA)は準備が整わない。規制当局者の間には、米国から不満が出ても欧州ではCVAの適用の遅れは避けられないとの声も聴かれる


<市場の圧力>


日程が厳しくなったことから、銀行監督当局の間には導入に独自の裁量権を活用しようとする意向も見られるが、その結果は、銀行や投資家の不透明感を増すことになるだろう。ドイツ信用協同組合(BVR)の取締役会メンバーで元ドイツ連銀幹部のゲルハルト・ホフマン氏は「銀行は規制当局のさじ加減に頼ろうとはしていない。規則の秩序立った導入を望んでいる」と話している。


監督当局は、規則実施の遅延を正式に認めることと、バーゼルIIIのうち1月までに導入の準備が整わない部分については、別に実施時期を設定することを主張している。ユーロ圏危機で既に銀行の安全性に深い疑念が存在している状況下では、市場や銀行、投資家を混乱の中に置き去りにする危険を回避すること重要だというのだ。


しかし銀行側は、実施の時期が延期されても、ほとんど救済にはならないと考えている。欧州の銀行業界の幹部は「2019年末という期限はまったく信じられておらず、市場は銀行に対してとにかく圧力を掛けてくるだろう」と指摘した。


銀行の試算によると、最終的な規則の内容が明らかになってからバーゼルIIIに基づく計算が円滑に行えるようにコンピューターを調整するのに最大で1年間かかる。とりあえずは、当局の要求に応じるために人手で計算することになるかもしれないという。


こうした技術面での遅れを考えて、投資家は銀行に対していくらか寛大な姿勢になるかもしれない。しかし、それがいつまで続くのかは不透明だ。


ミュンヘン再保険(MUVGn.DE: 株価, 企業情報, レポート)傘下の資産運用会社であるMEGAのポートフォリオマネジャーのトルステン・マルテンス氏は「銀行は来年1月にバーゼルIIIの自己資本基準を完全に達成しなければならないというわけではない。しかし、自分たちも含めて市場は、2013─19年という対応期間より大幅に短い期間での達成を求めている」と話した。

2件のコメントがあります
  • イメージ
    もりぎんさん
    2012/8/27 23:24

    こんばんは。

     

    日本の銀行はほとんど10%以上だから影響はないと思っていいのでしょうか。

     

    「何を中核的な自己資本に算入するかについても、銀行はこれまでより厳格な定義の採用を迫られるとしている」

     

    それとも、日本の銀行も定義が厳格化・変更されると、慌てるような内情なのでしょうか? 

    自分は欧州の銀行の現在の自己資本比率を知らないので、事の重要さにピンとこないのが正直な感想です。

     

  • イメージ
    アジアさん
    2012/8/27 23:40

    もりぎんさん

    こんばんは

    これはたぶんユーロ用ですねぇ!

     

    ただ 景気が悪くなると貸し出しの不良債権が増え

    銀行は債権度合いにより引当金を積まなければならないので

     

    国債とかに厳しくなれば日本も危険かも・・・・

     

    >自分は欧州の銀行の現在の自己資本比率を知らないので、事の重要さにピンとこないのが正直な感想です。

    管理の方法を示して健全性を求めること。

     

    日本の場合、国内と国外もできる基準があったと思います。

    7%基準は国内基準並だと思います。

    不良債権などの判断基準とかが難しいと思いますが・・・・・

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